産卵した卵がなぜ消えるのか?
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クワガタ・カブト虫の卵を確認したのに、いつの間にか卵が消えてしまった
と言う経験はありませんか?
その原因はいくつか考えられます。
1.無精卵であった |
◎事前に交尾が確認出来ていれば、ほとんど無精卵を産む事ありませんが
野外から採取した♀や未成熟な♂と交尾させ、♀のみ産卵ケースに入れ飼育した
場合に無精卵を産む事があります。
その場合には、再交尾させ産卵を試みて下さい。
(当然、産卵数は減りますが早く気づけば有精卵を得る事が出来ます)
・卵がふ化している事か確認出来るまでは気をつけましょう。
2.線虫が卵を襲う |
2.上の写真は線虫に卵が食べられ、丸い卵が潰れ腐ってしまったもので
数週間で卵は無くなります。卵が消える原因の一つです。
・飼育用マットに水分が多すぎたり、古い汚い飼育マットを使用した場合に線虫が発生し
せっかく産卵した卵も幼虫に生ることなく全滅します。
・産卵材にも線虫が発生しますので、長い間、産まないからと言って材をそのまま放置して
置くのは危険です。産卵が始まった時には線虫が発生しており全滅て事に。
・線虫の正体はキノコバエの幼虫であり、長さ5〜10mm程度で肉眼でやっと確認出来る程度の
白い小さな線虫です。
・線虫は卵に集まり卵の体液を吸いますが、クワガタやカブトの幼虫飼育では発生しても、
あまり害は無い様です。
3.ダニが卵を襲う |
3.ダニが卵にまつわている場合は、線虫と同様に卵の体液が吸い取られ
数週間で卵は消えて無くなります。
・ダニの正体は白ほい色のコナダニの場合が多いが、被害が大きいのは赤や茶色の
やや大き目の活発に動くダニです。何れにしろダニが発生した産卵セットでは
幼虫は取れない。
・ダニはどこにでも居り産卵セットにも進入しますが、通常の場合は害が出ませんが
♀成虫にダニが付いている場合や粗悪なマットは要注意です。
・ダニは成虫・幼虫・卵の全てに付き、体液を吸いますので大量発生しないうちに
対策が必要です。
ワンポイントアドバイス
・卵が容器の外から見える場合は、ルーペ等で卵を観察して見て下さい。線虫やダニが卵に
まつわりついている様なら、マットや産卵材を新しい物に交換し、再セットして下さい。
・マットは加水し過ぎない様にし、飼育容器の換気を良くし、同じ産卵セットを
長い間使用しない事で線虫やダニの発生を抑える事が出来ます。