地と図。
「じ」と「ず」と読む。
 
「地」というのは何かのベースになるものだ。
「図」というものはそのベースがあるから成り立つものだ。
 
つまり、紙に字を書いたとする。
そういう場合は紙が「地」となり、書かれた字は「地」となる。

地図があるとしたら、地面や地形が「地」となり、地図が「図」となる。

あなたが学生だとしたら、大学という存在が「地」となり、そこに集まるあなたを含めた学生は「図」となる。

少しわかっていただけたかな?
 
 
 
こんな風に、この「地」と「図」っていうのはどんな場合でもありえるんだ。
 
「地」の上に「図」が存在するのであるから、人それぞれ描く「図」は変わってくるはずである。
つまり、同じ生活をしていても、同じ思いから出発しても、同じ物を目指していても「図」は変化する。
同じ「地」から出発していないならば、人と人の間に隔たりを感じたり、衝突が生まれたりもするだろう。
しかし、同じ「地」に存在するものであっても隔たりを感じたり、衝突も生まれる。
 
そこから、色んな風に「図」は描かれていき、どんどん「図」は「地」から独り立ちしようとする。
「地」を元に歩こうとするならばいいのだが、完全に「地」を忘れて「図」を描こうとする。
いわば、支離滅裂なことが起こるのだ。
大きな「地」のもとで、多くの人が「図」を描けばそれはどんどんひどくなる。
どんどん「図」が自己主張しだす。
ひとりでに暴れ出す。
どんどん、自分の満足のいく「図」を描きたがる。
完全に「地」を忘れて。
そして、衝突が起こる。
 
 
何かがおかしい。
 
 
あなたが今感じている怒りや、悲しみや、嫌悪、嬉しさ、楽しさは「地」の元から発生しているものですか?
もしかしたら、「図」が一人歩きしているのではないですか?
多くの人にあなたのことを否定されてしまった時、少し考えて、冷静に見直してみてください。
自分の描く「図」はしっかり「地」に根付いているか。
根付いているのならば、絶対的な自信を持って進んでください。
根付いていないなら、自分を見つめなおしてみてください。
あなたのため。

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