WILL's Art Works at Artyama Museum

ウィルのアート山美術館遊歩道での展示



2013年秋 会期終了

兵庫県淡路市アート山美術館

プロデューサー/桑島紳二

Newspaper's article 新聞の記事

2013年10月15日,アート山美術館のオーナー、大石可久也画伯と二人で神戸新聞の取材を受けることになりました。詳しくは取材風景をごらんください。

2013年10月17日神戸新聞の記事


2013年10月19日,アート山美術館で稲継美保さんのパフォーマンスが行われました。詳しくは稲継美保のパフォーマンスのトピックスをごらんください。

2013年10月22日神戸新聞の記事


Newspaper's article 取材風景

2013年10月15日,アート山美術館のオーナー、大石可久也画伯と二人で神戸新聞の取材を受けることになりました。その日は台風26号が接近していたので、野外でモビールを撮影した後は作品をアトリエにしまい込みました。野外展示は悪天候には耐えることができません。


取材は大石画伯のアトリエで、机の上にモビール作品を並べたまま始まりました。 アーティストが二人いる部屋に物があると手が動き、手が動くと口も軽くなり、コーヒーがあるとリラックスし、話は様々な方向に飛び、楽しい談話の時間になりました。


大石画伯は、モビール作品をアトリエ中央の柱に次々に結わえていき「研究」をし始め、

「色と方向をもっと研究して、川の向こうまで越えていくような作品を作って」とおっしゃいましたので

 

「私が作っていいんですか?」とたずねると

「いい」とおっしゃいます。

美術館とウェスティンホテルの近くに川があって、そこに登ってくるシラスウナギが少なくなったと画伯は心配しています。

人が海から砂浜をどんどん奪っていることを私は残念に思います。


「取材も楽しくせんとなー」

そうささやいた画伯はさすがに慣れていらっしゃいました。

「ネイチャーゲームをするような作品をアート山美術館の森に作る」

これはまた次回のお話です。


The performance 稲継美保のパフォーマンス

2013年10月19日午後三時、小雨、しあわせの鐘の前で稲継美保と待ち合わせ。

坂道をアート山美術館に向かって彼女と歩く。彼女は時々踊ったり、大石画伯の随筆を朗読する。

「心を大切にしなくなった人間たち」

と彼女が言った時、遠い国道からバイクの重く低いエンジンの音が海鳴りのように轟いた。

自由の空気をうんと吸い込んで、暴力の息を吐いた気がした。


彼女は少しきつい坂道を風に吹き飛ばされたり、よろけて転び、尻餅をつきながら上っていく。

「さあ、もう少しで美術館です。さあ、上って!」

彼女が力をふりしぼって上ってこいと手招きをする。

「そんなには、この坂は辛くないんじゃないかな?」

みんなはそんな風に思って坂を上る。そうすると相対的にきつい坂も少し楽になる。


海が見える美術館の中の、長テーブルで彼女は画家と向き合って座っている。

北の海を描いた絵の向こうに淡路島の優しい海がみえる。

「優しい海は弱いというわけではない」

画家の若い日の随筆を彼女が読んだ。


The biggining 大石可久也画伯と出会う

夏が過ぎ去る前の2013年9月12日、大石可久也画伯に初めてお会いしました。画伯の個人美術館「アート山美術館」の中に画伯の作品があふれたアトリエがあります。


海からの風が心地よく入って来る部屋の中で、東北の港を描いた油絵を前に座り、作品について話がはずみ、幸せで楽しく、ずっとここにいたいなあと思ってしまいましたが、モクという犬にも挨拶をして美術館を巡りに出発しました。


森の中に風になびくモビールを作ろうと思いました。
シンボルは楓の種をイメージした、SEED from the SEAです。


森の中で泳ぐ魚達をワークショップで作ります。
LEAFY FISH はオーストラリアのグレートバリアリーフに生息するリーフィードラゴンフィッシュがモデルです。海藻に擬態するタツノオトシゴです。


LEAFY FISH は森の中で鮮やかな擬態をする魚や鳥をイメージしています。
写真のモデルはワークショップに参加してくれた神戸学院大学桑島研究室の皆さんです。



WORKSHOP ワークショップ

LEAFY FISH はワークショップで作りました。場所は大石画伯のアトリエです。制作風景をご紹介しましょう。
羽根を作るために縫い仕事とペイントをほどこします。野外展示なのでアクリル絵の具を一度よく乾かす必要があります。


ワイアーで羽根を固定する作業はわりと難しかったです。七夕飾りのようにはいきません。ペンチでしっかりとしぼらないとグラグラしますから、野外展示には必須の作業です。


オブジェが出来上がるころには、全員の中に早く森に吊り下げたい願望がムクムクとわきました。みなさん坂道をおりるときも早く早くとうれしそうです。
脚立に上るには、人はこのように協力するのです。


ワークショップに参加してくださった、神戸学院大学桑島研究室の桑島先生と学生の皆さん、アート山美術館のスタッフの皆さんです。
所要時間は三時間、とても楽しい笑いと対話にあふれた時間でした。
ペンチはしっかりにぎろうね。