細菌数の検査
目的
  • 身の回りのいろいろなものにどれくらいの細菌が生息するか調べる。
準備
  • ペトリフィルム培地(3M社製 一般生菌数測定用 大腸菌群数測定用)、滅菌水、ピペット(滅菌可能なもの)、保温器
方法
  1. ペトリフィルム培地(一般生菌数測定用 大腸菌群数測定用)のカバーを開け細菌数を調べたいものをピペットで中央に滴下する。
  2. 固形物を調べるときは、ペトリフィルム培地のカバーを開け直接固形物にペトリフィルム培地を密着させた後、滅菌水を滴下する。
  3. その他、ペトリフィルム培地の詳細使用法は説明書を参照。
  4. ペトリフィルム培地を保温器に入れ、36℃に保つ。
  5. 24〜48時間後にペトリフィルム培地に現れたコロニーを数える。
注意
  • 細菌の増殖したペトリフィルム培地は開けない。
  • 使用した、ペトリフィルム培地は焼却処分にする。
結果   
 右は一般生菌数測定用 大腸菌群数測定用のペトリフィルム培地を使用して菌数を数えたものである(生徒が実施)。

 水道水、水槽の水、運動場の泥水と手近なところを3箇所調べその結果をイメージスキャナで画像とした。

 一般生菌数測定用(右)はコロニーが赤くなりコロニー数が数えやすい。
 大腸菌群数測定用(左)はやや菌数が数えにくいようであった。
実験を終えて
 生物T Uには細菌数の実験は直接記載されていない。ただ、総合理科Aにおいては微生物のはたらき、総合理科Bにおいては環境と生物の項で微生物が示されている。
 実際、生徒はどれだけ自分の身の回りの微生物とくに菌類・細菌類の存在を知っているか本実験を実施してみた。
細菌数を調べたいものを各自用意することから始めると、手近なものからはじまり、ご飯、味噌、梅干しといろいろ集まった。
ただ、ご飯には細菌が付着していてほしくない・・・・、また、味噌など微生物を利用してつくる食品には多いはず・・・・。
 上図のように泥水には一般細菌(好気性細菌)がたくさん含まれることがよくわかるものもあり生徒の興味をひいていた。
ペトリフィルム培地は簡便に使用できる生菌数チェックである。結果の処理についても、単位面積あたりの菌数を数えることにより比較できる。上図のようにイメージスキャナーで画像を取り込めば、生徒発表の良き資料となりレポート作成に便利である。