慢性疲労症候群その@ ヒトヘルペスウィルス
1984年、アメリカ・ネバダ州の小さな街で原因不明の集団感染が起こりました。250人もの住民が極度の疲労感と脱力感、頭痛、記憶障害に襲われたのです。この病気は『慢性疲労症候群』と名付けられ、その後も研究が続けられました。その結果、人間の体中で普段はおとなしくしている「ヒトヘルペスウィルス6」が関係していることがわかりました。
このウィルスは急激に活性化すると、その宿主である人間の体に深刻なダメージを及ぼします。一見関係が無いように思えるかもしれませんが、これらのウィルスも我々の神経系と密接な関係があるのです。
成人のほとんどが感染しているヘルペスウィルス
ヘルペス”はギリシャ語で「這う」という意味。発疹が神経の走行に沿って連なる事からこの名前となったのです。単純型の場合、成人の70%が感染しているといわれますが、ここで言うヒトヘルペスウィルス6というウィルスはこれらの単純型のヘルペスウィルスと違います。。ヘルペスには以下の図のような種類があります。
単純ヘルペスウィルス1型 唇ヘルペス、ヘルペス性口内炎、ヘルペス性角膜炎
カポジ水痘様発疹症、ヘルペス性脳炎など
単純ヘルペスウィルス2型 性器、ヘルペスなど
水痘・帯状疱疹ウィルス 水痘、帯状疱疹
ヒトヘルペスウィルス6型 突発性発疹症
その他のヘルペスウィルス
サイトメガロウィルス、EBウィルス、ヒトヘルペスウィルス7型、
ヒトヘルペスウィルス8型
ヒトヘルペスウィルス6
ヒトヘルペスウイルス6は人体に感染すると脳の神経細胞に入り込みヒトはキャリアとなる。そもそもウイルスは脳に侵入することが出来ないのですがヒトヘルペスウイルス6は我々の免疫細胞であるマクロファージに侵入し、この細胞自身は我々の防衛軍ですから脳までフリーパス。易々と脳神経に到達するのです。このウィルスは、普段はおとなしくしているのですが、ある特定の条件で活性化します。
活性化の条件:ストレス
このウイルスは人間に寄生しているわけですから、その人間の生命が危機に瀕すると自らの生存のためにその宿主である人間から他の人間へ感染しようと活性化します。その危機に瀕するというサインがストレスなのです。ストレスと言っても色々ありますが、これらは間違いなく自律神経とそれが制御する生命活動の機能を低下させる要因なのです。ストレスによる脳の疲労が、脳神経細胞に巣くうウィルスを活性化させ、それを駆逐しようとする我々の免疫細胞であるサイトカインが大量に増えると、自らの脳神経細胞に悪影響を与えるという悪の循環となります。上記のアメリカの例は紫外線の降りそそぐ量が異常に増大したためそのストレスにより発症したと考えられています。フロンガスのせいでオゾン層が薄くなっている今日いつオゾンホールが開きこのような状態になるとも限りません。
神経学的免疫療法
 感染して潜伏するヒトヘルペスウイルス6に関しては(他のヘルペスウィルスにも言えますが)、自律神経が安定していれば症状の発現は無いと言うことですから、神経系のヘルスケアがとても大事であることが分かります。ヒトヘルペスウイルスを当研究所の神経免疫学的療法で直接殺すことは出来ませんが自律神経を調整し免疫システムを活性化して発症を抑えるということは出来るわけです。ヘルスケアとしては最適と言えるでしょう。