そばに




     白い夢はクローバーの緑の絨毯で死んだように眠り続け
     実なる夢は真っ赤な棘の絨毯の上で太陽に焦がされる
     側にいて欲しい
     ただ側にいてくれるだけでいい

     現実と妄想がイメージトリップして地に足がつけなくなる
     左と右が交差して前がかすれて思わず目をふさぐ
     側にいて欲しい
     ただ側にいてくれるだけでいい

     薄暗闇の部屋の天井の窓辺からさす陽の光に
     少しだけ顔をあげてみるのも悪くないんじゃないと
     セントポーリアの花が幾度となく小さな花を咲かす
     側にいていいよね
     ただ側にいることしか出来ないけれど                       2003年 3月





   雲間草

     ( hpのトップを飾った詩 2001年 3/14〜6/2 )



     春の訪れと共に雲の隙間から
     ひよっこりと顔をだした
     愛らしいちいさな赤い花
     忘れかけていた大切なものを
     思い出させるように
     太陽へとその顔を向ける
     その姿に私も歩きだせる
     あるきださなきゃ...                                     2001年 3月