「習作 パステル1」.jpg    1994年
(51.0X37.5cm)
紙にパステル
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    前述したように生まれて初めてパステルで描いた人物画。
 パステルとしてもまだ静物画を・3作目描いた後の作品だったと記憶しています。
 パステルはペンシル型でなく、いわゆる、チョーク型(黒板に書くあれですね)ですから、そうそう細かな所まで描けない。必然的に対象を大づかみする結果となり、それがかえって良かったんだと思います。
 
 とにかく、繰り返し言っているようにまず画面にべた塗りしたパステルをティッシュで拭いて落としていくという作業から始まり、また、いくらでも描き直しが利く点がとても新鮮で驚きでした。
 何よりその発色の美しさな、何物にも代え難いものがあります。

 モデルさんには…たぶんあまり似てません。(笑)
 この時期の作品はどこかしら似てるとは思いますが、雰囲気だけで後のデッサンとは雲泥の差です。
 でも、絵に表れているように可愛らしい人でした。
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 この対象をモノトーンで描くという作業は初心者には非常に有意義なことだと思います。
 色をたくさん使うのは華やかで心地よいと思うのですが、初心者は対象の固有色ばかりに目がいって、対象の量感やプロポーションが見えなくなってしまいがちです。
 その点、木炭の黒も同じですが、モノトーンだと対象を包む「光」と「影」を見つけやすいので結果的に立体感その他を得やすいように思います。