冬の天の川


冬の天の川


 冬の代表的な星座、「オリオン座」「おおいぬ座」「こいぬ座」を写した写真です。写真中央下寄りに写っている明るい白い星が、おおいぬ座の一等星「シリウス」です。シリウスは全天で最も明るい星で、大都会の明るい夜空でもしっかりと見ることができます。古代エジプト時代には、ナイル川の氾濫時期を知らせる星として崇められていました。この星を眺めながら、昔の世界を思いめぐらすのもいいものだと思います。

 画面中央には、上から下へと流れる冬の天の川が写っています。夏の天の川と比べて淡いので、肉眼で見るためには夜空の暗いところに行かなければなりません。光害が進む日本で星空を見ていると「この冬の天の川は、いつまで見られるのだろう」と思ってしまいます。星空を守る対策も必要ですよね。

 前回撮影時は縦構図でしたので、横構図にして撮影した写真です。こちらは、おおいぬ座の全景がしっかりと入ってくれました。
 実はこの写真には、面白いものが写っています。私も撮影時は気づかなかったのですが、この写真の右下隅に、地球に接近中のマックホルツ彗星(C/2004Q2)が写っていたのです。ちょうどリゲルの真下あたりで緑色に輝いているのですが、わかっていただけるでしょうか(写野の端っこです)。

 撮影条件
SMCPentax55mmF4(F5.6)+ペンタ67にて撮影
P-2赤道儀にてガイド
露出60分 E200(+1)
撮影地:奈良県上北山村
2004年11月撮影

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