はくちょう座にある大きな散光星雲です。その形状が北アメリカ大陸に似ていることから「北アメリカ星雲」と呼ばれています。また、北アメリカ星雲のすぐ右にある淡い散光星雲は、その形がペリカンが左を向いた姿に見えることから「ペリカン星雲」と呼ばれています。上の写真、右寄りの明るい星は、はくちょう座の一等星デネブです(夏の大三角の一つです)。
どちらの星雲も写真に写すとわりと簡単に写ってくれるのですが、とても淡いため肉眼でみることは難しい対象です。「双眼鏡、望遠鏡を使うとよく見えるだろう」と思って、覗いてみても、余計に見づらくなってしまう天体です。観望より写真向きの天体です。
薄雲が頻繁に通過する空模様でしたので、幻想的な星雲写真を撮ってみました。大きな雲が通過するときはレンズを覆い、ちょうどよい雲が来たら覆いを取って露出し・・・ということを繰り返して撮影した写真です。露出時間は短いですが、シャッターを開けていた時間は1時間以上でした。
撮影条件
CannonNFD400+Pentax67にて直焦点撮影
EM-200赤道儀 BORG76ED+STVにてガイド 露出約30分
フィルム:エクタロームE100S(+1 1/2増感)
撮影地:奈良県大塔村
2004年7月撮影
掲載画像の著作権は撮影者が所有しています。画像の無断転載・使用(個人的に楽しむ場合を除く)はご遠慮ください。