いっかくじゅう座の散光星雲


NGC2237 to S


 一角獣座はオリオン座の東隣に存在しています。大きな星座なのですが、暗い星が多いのでとても見つけにくい星座です。しかし天文ファンには有名な星座です。一角獣座を有名にさせているのは、写真右下に写っているバラ星雲(NGC2237)の存在です。
 このバラ星雲の中心には、小さな散開星団NGC2244が位置しています。この散開星団の存在は双眼鏡を用いれば容易にわかり、六つの星が縦に並んだ様子が印象に残る星団です。また、バラ星雲自体も大変空の暗い場所で、双眼鏡を用いて覗けばうっすらと白い雲がまとわりつくように見えてきます。是非チャレンジしてみてください。

 写真では、バラ星雲の左上に大きな散光星雲が写っています。一角獣座のS星に重なるように存在しているこの星雲は、その形が円錐状(コーン状)をしていることから「コーン星雲」と呼ばれています。
 この付近は赤い星雲だけでなく、青く小さな星雲が存在していて、冬の銀河の中でもにぎやかなところです。写真写りの大変よいところですので、一度撮影されてみてはいかがでしょう。

 この写真はよい空にも恵まれて、大変綺麗な作品となりました。バラ星雲の淡い部分も、煙立つように写ってくれてとても美しく仕上がってくれました。

撮影条件
CanonNFD400+67カメラにて直焦点撮影
EM-200赤道儀 BORG76ED+STVにて自動ガイド 露出40分
フィルム:エクタロームE100S(+1増感)
撮影地:奈良県上北山村
2004年11月撮影

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