夏夜の夢


Milky Way


 天文ファンが夏になると必ずレンズを向ける「さそり座」と「いて座」付近の写真です。夏は天の川が一番美しく見える時期です。中でもいて座付近の天の川は、銀河の中心方向に位置しているので最も明るく豊かに見えます。この太く流れる天の川を挟むように、さそり座、いて座が輝いています。この二つの星座には、とても多くの星雲・星団が存在しているので、双眼鏡で眺めても写真を撮っても楽しめる素晴らしい星域です。上の写真からも天の川を中央にして、右にさそり座、左にいて座が輝いていることがわかるでしょう。

 この付近の星野写真は、夏のハイライトと言える星域です。私も毎年機会があるごとに撮影していますが、今回は手法を変えて105mmレンズで2コマ写し、モザイク合成して作品化しました。55mmレンズで写した作品と比べると、微光星がぐっと引き締まりとてもシャープな作品に仕上がりました。

 残念なのは、この星域付近は日本からはとても高度が低い対象だということです(写真の下が地平線ギリギリです)。ですので色合いの落ち込み、コントラストの低下は否めません。できれば低緯度地や南半球でもう一度撮影したいところです。

 撮影条件
SMCPentax105mmF2.4(F4)+ペンタ67にて撮影
P-2赤道儀にてガイド
露出30分×2 エクタロームE200(+1P)
Photoshopにて2コマモザイク合成
撮影地:奈良県十津川村
2005年6月撮影

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