オリオン大星雲


オリオン大星雲


 オリオン大星雲は「天文ファンなら知らない人はいない」と言っても過言でないほど有名な星雲で、オリオン座の三つ星の下に位置している星雲です(こちらの星座写真を併せてみていただくと位置関係がつかみやすいと思います)。肉眼で見ると、縦に三つの星が並んでいるように見えることから「小三つ星」とも呼ばれています。

 オリオン大星雲は大変明るい星雲なので、空の暗いところでは肉眼でもうっすらと見ることができます(都会の空の下でも存在がわかるほどの明るさです)。双眼鏡で見ると、鳥が羽を広げたような姿に見えてとても美しい眺めです。大型の望遠鏡でじっくり観望すると、うっすらピンク色も認められるとのことです。また望遠鏡を使って少し高い倍率(80倍ほど)で見ると、トラペジウムと呼ばれる星の集まりが見えてきます。大変美しい眺めですので、機会があれば是非観望してみましょう。

 このオリオン大星雲の写真をよく見ると、星雲の東側と西側で色合いが異なることがわかります。東側にはバーナードループに属する星雲がうっすらと写っているので、淡いピンク色をしていますが、西側は暗く沈んでいます。M42を境に星間ガスの分布が異なっているためなのでしょう。
PROVIA400Fを使ったので、HII領域の淡い部分の描写はもう一つですが、青く光るM43部分はよく写りました。奥行き感も表現されてよい写真になりました。

 撮影条件
Takahashi Epsilon160+自作円形フィールドカメラにて直焦点撮影
EM-200赤道儀 BORG76ED+STVにてガイド 露出50分
フィルム:フジPROVIA400F
撮影地:奈良県大塔村
2004年10月撮影

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