こぎつね座の天の川


こぎつね座の散光星雲


 こぎつね座の天の川付近の写真です。こぎつね座と言えば「亜鈴星雲(M27)」の存在で有名になっている星座ですが、そのM27以外にも小さな散光星雲や散開星団が存在しており、色合いが美しいところです。画面中央右寄りには、この辺りで最も大きい散光星雲NGC6820が存在しています。小さな星雲ですが、ルーペで見るとなかなか特徴的な形をしています。その上にはもう少し小さい散光星雲Sh2-88が写っており、そのまた上にはもっと小さいSh2-90が赤い点のように写っているのですが、Web上ではわからないかもしれません。
 また画面下方向には、矢座に位置するM71球状星団が小さく写っています。この星団は星の集中率が低いので、散開星団とも呼ばれています。望遠鏡でみると小さな星雲状に見えます。

 ほのかな天の川の色合いを表現したかったので、強烈な発色性を持つE100Sを抜いてE200を使い写し取った領域です。散光星雲自体は淡いのですが、星の密集度が高いのですぐに露光が飽和してしまう領域です。昨年は横構図でしたので縦構図に替えて撮影してみました。

撮影条件
NFD400mm+67カメラにて直焦点撮影
EM-200赤道儀+STVにてガイド 露出35分
フィルム:エクタロームE200
撮影地:奈良県大塔村
2004年7月撮影

月刊天文入選作品

掲載画像の著作権は撮影者が所有しています。画像の無断転載・使用(個人的に楽しむ場合を除く)はご遠慮ください。

戻る