たて座にある散開星団M11付近の星域です。たて座はいて座とわし座の間にあり、いて座のから天の川に沿って、北に目をやると見つかります。ちょうどこの辺りは、周りと比較して銀河が濃くなっており、いて座のM17付近のスタークラウドと並んで「スモールスタークラウド」とも呼ばれます。M11は肉眼でも見ることができ、集中度が高い散開星団なので、ボンヤリとした彗星状に見えます。双眼鏡で覗いたイメージも星雲状で、大口径の中倍率で覗いて初めて星々が分解されます。大口径望遠鏡で覗いた姿は圧巻です。M13と比べても遜色ない美しさです。
あまり人気のないこの領域ですが、星が集まっていて、ポジを見るととても綺麗なところです。さそり座やいて座と異なり、天高く登るので空の影響も受けにくく、写しやすい星域です。一度撮影されてみてはいかがでしょう。
撮影条件
NFD400+Pentax67にて直焦点撮影
EM-200赤道儀 BORG76ED+STVガイド 露出30分
フィルム:エクタロームE200
撮影地:奈良県大塔村
2004年5月14日撮影
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