IC.2177


IC2177


 日本では「わし星雲(IC2177)」と呼ばれているこの星雲は、シリウスの北東に位置しています。大きさは3度ほどもあり、その形が空を飛ぶ鷲に似ていることからこの名がつけられています。ただ諸外国では、夏の星雲M16を「イーグル星雲」と呼んでいることから、統一するために愛称を変えようという動きもあるそうです。

 このわし星雲の写真をよく見ると、二枚の大きな羽の部分以外にも、北へ南へと淡く赤い星雲が広がっていることがわかります。大変広い領域に星間ガスが広がっているのでしょう。
また、赤い星雲ばかりに目がいきがちですが、青い星雲も存在しています。ちょうど羽の下の部分西寄りには、比較的大きな青い星雲があります。この星雲は、構造もバブル星雲のような形をしていますので、この部分だけを拡大してみるのも面白いでしょう。

 鋭く光る微光星の中、大変綺麗に写ってくれた「IC2177 わし星雲」です。今までの写真の中でベストの写真です。機会があればもう少し拡大して写してみたい対象です。

撮影条件
CanonNFD400+67カメラにて直焦点撮影
EM-200赤道儀 BORG76ED+STVにて自動ガイド 露出35分
フィルム:エクタロームE100S(+1増感)
撮影地:奈良県上北山村
2004年11月撮影

月刊天文入選作品

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