フィルム使用レポート


コダックE200、フジPROVIA400F編

白鳥座の比較写真
 上の写真は「コダックE200」と「フジPROVIA400F」で撮影した白鳥座の写真です。どちらも同じ解像度でスキャンし、色調補正だけした画像です。ポジの情報とほぼ同じ色調、コントラストになるように注意しました。

 撮影したポジを見ると、どちらかというとE200は増感の影響もあるためか背景がマゼンダがかっています。それに比べるとPROVA400Fは、若干グリーンがかる(青みがかる)傾向があるようです。

撮影データ SMCPentax105mmF2.4(F4)+67 30分露出

拡大写真
 上の星座写真のデネブ周辺部分を拡大したのがこの写真です。この辺りにはHα光を放つHII領域がひしめいているので、赤い散光星雲の写り具合がよくわかります。
従来から「赤に強い」ということで天文ファンに人気のE200は、さすがに北アメリカ星雲などのHII領域がよく写っています。PROVA400Fはそれに比べるとおとなしい発色ですが、しっとりとHII領域が描写されています。どぎつさを感じさせない、自然な発色のようにも見えます。

 また、ポジをルーペで見ると、粒子の細かさはPROVA400Fの方が優れているようです。これは増感現象の影響もあるのでしょうが、星雲の立ち上がりも微妙でコントラストが弱めです。コントラストを付けて撮りたいきには、E200を使ってパリッと撮る。微妙なニュアンスを付けたいときにはPROVA400Fでというのがよいのかもしれません。

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