はくちょう座


はくちょう座全景


 はくちょう座の全景写真です。夏の星座の中でさそり座と並んで人気のある星座が、この「はくちょう座」です。はくちょう座は日本では空高く昇るので、とても見やすい星座です。お盆の頃の夜10時頃、空の真上を見上げると大きな十字に輝く星々が見えます。それがはくちょう座です(下の案内図参照)。大きな十字は、南十字座と対抗して「北十字」と呼ばれています。はくちょう座を構成している北十字星は、明るい星が多いので都会の空でも見えると思います。晴れた夜、外に出て探してみてはいかがでしょう。

 はくちょう座は天の川の中に位置しているので、たくさんの星雲が存在しています。天体写真ファンにも大人気の星域です。上の写真でボンヤリ赤く見えるところが、その散光星雲達です。有名どころでは「北アメリカ星雲」「網状星雲」などがあげられます。また、はくちょう座のクチバシの星アルビレオは、全天で最も美しいとされる重星です。肉眼ではわかりませんが、望遠鏡の高倍率で見ると、ルビーとサファイアのように輝く二つの星が寄り添って見え、とても美しい眺めです。機会があれば是非覗いて見てください。

 ギリシア神話でこのはくちょう座は、大神ゼウスがスパルタ王の后レダに恋をしてしまい、お忍びで会いに行くために化けた白鳥とされています。ちなみにこのゼウスとレダの子が、人間界で最も美しいとされた女性「ヘレネ」です。このヘレネのあまりの美しさから、トロイアの王子パリスやアキレスが活躍した"トロイア戦争"が起きてしまったということです。罪な女性ですね(笑)。

案内図

 撮影条件
SMCPentax105mmF2.4(F4)+ペンタ67にて撮影
P-2赤道儀にてガイド
露出35分 エクタロームE200
(+1P)
撮影地:奈良県大塔村
2004年6月13日撮影

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