冬の星雲と言えば「オリオン大星雲」と言われるほど有名なM42の写真です。位置は説明するまでもありませんが、オリオン座の三つ星の少し下で輝いています。都会でもその存在がわかるほどの明るさを誇っており、M42中心部の明るさは相当なものです。郊外地で双眼鏡を使って観察すれば、その淡い広がりまで見て取れて、「鳥が羽を広げたよう」という喩え通りの姿にうっとりすることでしょう。
また、オリオン大星雲の上に写っている青い星雲はNGC1977です。独特の青い星雲の色と、暗黒帯が走る複雑な構造がこれまた美しい星雲です。
この美しいオリオン大星雲ですが、中心部と周辺部の輝度差がとても大きいために、美しく写真に撮るのは意外と難しい対象です。最近のデジタル技術の発展により、いろいろな手法が考案されていますが、ここは冷却CCDの特性を生かし、刷毛でサッと掃いたような、淡い星雲周辺部の描写を狙ってみました。少し構図的には窮屈ですが、美しい仕上がりになったと思います。
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