アルタイル付近の銀河


アルタイル付近の銀河


 わし座の一等星アルタイル付近の銀河です。左下の明るい白い星がアルタイルです。アルタイルは日本では七夕の「彦星」として有名です。「織姫星」のこと座のベガは、画面には写っていませんが、少し上の方に位置しています。画面中央の星が濃くなっているところが天の川です。天の川を隔てて彦星と織姫星が輝いているというわけです。
 わし座は日本では天頂付近に昇ってくるので、天の川の色も白っぽくシャープに写ります。またアルタイル右上のγ星の右寄りには、「B142、B143」という番号が付けられた暗黒星雲が写っています。人によってはギリシャ文字の「ζ」に見えるとか「ξ」に見えると言われている暗黒星雲です。 

 散光星雲もなく少し寂しい星域なので、撮影中に息を吹きかけて輝星をにじませてみました。予定よりアルタイルがにじみすぎましたが、アクセントになって少し華やかになったと思います。夏の銀河は派手な天体が多く、あまり見向きもされないところですが、白くシャープに写る銀河が美しいところです。気軽に一度撮影されてみてはいかがでしょう。

 撮影条件
NFD400mmF2.8+ペンタ67にて撮影
EM-200赤道儀 BORG76ED+STVにて自動ガイド
露出30分 エクタロームE200
撮影地:奈良県大塔村
2004年5月撮影

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