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特定非営利活動法人奈良県自閉症協会

奈良県自閉症協会 2016年度総会:資料  2016/06/26

「インクルージョンへの取り組み 一現状と課題-」
           堀 智晴(インクルーシブ(共生)教育研究所)
1、「隔離・収容」から「地域社会で共に生きる」へ
 1950年代から60年代:殺人事件や母子心中があいついだ。
      ↓  全国コロニー網構想:隔離・収容政策
      ↓ 「戻っておいで古里に」(※資料参照) 脱施設:ノーマライゼーション
      ↓ インクルージョン(いろんな人が助け合う共生社会)
2、障害者権利条約を批准して
・当事者主体の思想(Nothing about us without us)
・地域社会で共に生きる(ソーシャルインクルージョン)
・医学モデルから社会モデルへ
 生きにくいのは、障害によるのではなく社会的障壁のため
・改正障害者基本法、障害者差別解消法、自治体の差別をなくす条例
3、現状と課題
①現状:理念とはほど遠い現状
 ・余裕のない社会(貧困と格差)
 ・きびしい現実、人材不足
 ・困難な就労、事業所での生活、グループホーム
 ・まだまだ地域社会で自分の生活ができない現状にある
②課題:現状を直視しつつ、理念をめざす運動と地道な実践を
・改正障害者基本法と県の差別をなくす条例の理念を実現
・人生を見通した取り組み
   インクルーシブ保育
       ↓
   インクルーシブ教育
       ↓
   インクルーシブな社会
 ・「きずな」による活動の展開と啓発活動
 ・若者の居場所づくり
 ・働く場と生きる場をつくる
 ・インクルーシブな(いろんな人がいて助け合える)社会に
(※資料)毎日(夕刊)’03 5/24社会 事件 ひと 話題 より
群馬・重度知的障害者の「国立コロニー」戻っておいで古里に親の会、施設の協会がメッセージ  30年以上の「隔離」に謝罪  30年以上前に古里から離され、群馬県高崎市の山中にある重度知的障害者施設「国立コロニーのぞみの園」で集団生活を続けてきた約500人の入所者に向け、知的障害者の親らで作る「全日本手をつなぐ育成会」(約29万人)と関係福祉施設で作る「日本知的障害者福祉協会」(約3400施設)が「戻っておいで」と呼びかけるメッセージを出した。育成会の室崎富恵副理事長は「30年以上にわたって施設で生活せざるを得なかった入所者に謝罪したい」と話している。  国立コロニーは国が管理する唯-の重度知的障害者入所施設。1950~60年代に知的障害者をめぐる殺人事件や母子心中が相次いだことを受け、67年に全国から重度の知的障害者を受け入れて開所した。現在の入所者は507人(4月1日現在)。開所時からの在籍者が多く、平均年齢は53歳に達している。  10月に独立行政法人化されるが、厚生労働省の検討委員会は今月、どんな障害があっても街で暮らすというノーマライゼーションの理念に基づき、入所者を段階的に地域へ移行するよう提言。育成会と福祉協会はこの動きを支援するためのメッセージを作成した。入所者が古里に戻れるような基盤作りに全力を挙げるとし、「ご両親やご家族とともに、行政官や専門職そして市民の皆さんとともに、私たちはあなたたちを待っています」と呼びかけている。  かつて国立コロニー設立の運動に加わった室崎副理事長は「ユートピアのようなものができると期待していたが、障害者の意思は無視され、親の気持ちで入所させただけだった。地域移行によって家族に負担をかけてはいけないが、本人が生き方を選択できるような場所を与えてあげることが大切」と話している。  厚労省の高原弘海・障害福祉課長は「検討委員会の提言を具体化するためには、さまざまな関係者の協力が不可欠だ。こうしたメッセージを出していただけるのは大変ありがたい」と歓迎している。【須山勉】

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