山伏(2,013.1m)・大谷嶺(1,999.7m)

「山伏や 大谷崩れを ズリズリと」



◆日   程 : 2013年11月01日(金) 晴れ時々曇り
●10/31:越前岳登頂=国道469号・139号・1号・県道29号=梅ヶ島=大谷崩れ登山口(車中泊)
●11/01:大谷崩れ登山口手前発5:55→7:20新窪乗越7:30→8:30山伏8:50→9:48新窪乗越10:00→10:30大谷嶺10:35→新窪乗越11:00→駐車地11:55着 

◆メンバー:単独

◆山行報告
●10/31 晴れ
越前岳から降りたあとは、国道1号線を経て静岡市から県道29号線を梅ヶ島に向かって北上し、新田温泉「黄金の湯(500円)」で汗を流す。風呂から上がって食堂に行くと、登山コースの資料が置いてあったので、牛丼を食べながらコースを検討する。予定では西日影沢からピストンするつもりだったが、資料に日本三大崩れを登るルートがあるのを見て、俄然そちらから登ってみたくなった。山頂までの時間はどちらも4時間弱である。

県道29号を1.5Km程戻って右折し、2Km程進むと西日影沢への道が左に分かれていた。大谷崩登山口へは直進し、北上しながら高度を上げていく。登山口の手前で車両通行止めのゲートがあったので、堰堤前に車を止めて車中泊する。この辺りの標高は既に1,230m程もある。

※日本三大崩れ:「大谷崩れ」(静岡県)、「鳶山崩れ」(富山県)、「稗田山崩れ」(長野県)
※「大谷崩れ」は今から306年前の宝永4年(1707年)、大地震で山の斜面が高さ800mに渡って崩れ、これまでに約1億2000万立方メートル(ダンプ2,000万台分)に及ぶ土砂が崩れ落ちた。

 

●11/01 晴れ時々曇り
大谷崩れ登山口手前発5:55
今日は長丁場になりそうなので早めに出発する。ゲートから車道を100m程進むと舗装道が終わり、地道から階段道を通って下部の広いガレ場を横断する。見事に色づいた疎林の中を緩やかに登っていくと「扇の要」の標識があり、しばらくすると疎林を抜け出て、目の前に大谷崩が広がった。見上げるV字の稜線が新窪乗越のようである。登山道は大谷崩れの左手を通っていて、岩から岩へ移動しながら高度を上げていく。ガレは次第に砂礫混じりの道に変わり、上部に行くに従ってズリズリと滑りやすくなる。乗越は近いように見えても、小さくジグザグを切って登るのでなかなか着かない。今頃だと周囲の景観を楽しみながら登ることができるが、日陰がないので、夏場なら絶対に登りたくないルートだ。やっとの思いで乗越にあがると、ちょうど山伏方面から高齢の男女3人が降りてこられた。

新窪乗越7:20・7:30
聞くと、昨日は安倍峠に車を置いて、西日影沢から登って山伏手前の避難小屋で泊まり、今日は大谷嶺、八紘嶺をへて安倍峠に向かわれるとのことだった。足下の深く切れ落ちた大谷崩れから目を上げると、南東方には、十枚山(1,76m)、青笹山(1,558m)の稜線が横たわっていた。

3人と分かれて山伏に向かう。一気に50m程登った後は、右に巻きながら少し下り、登り返してP1923を越える。次のコブに上がると樹林の緩やかな道が続き、最後にダラダラ登って120m程高度を上げると、誰もいない山頂に出た。

山伏8:30・8:50
平坦な山頂部は腰下の笹に覆われていて、切り開きの外れに二等三角点があった。展望は何といっても南アルプスで、27日に毛無山から見た光景が、さらにアップされた姿で広がっていた。

予定では同ルートを下るつもりだったが、ここまでかなり時間短縮できたので、新窪乗越から大谷嶺をピストンするつもりで、同ルートを戻る。

新窪乗越9:48・10:00
乗越から崖の縁を急登すると、荒々しい大谷嶺が姿を見せた。登ると決めたものの、見上げる高さに一瞬後悔の念が過ぎる。北西斜面を巻くようにして下り、鞍部から急登する。





大谷嶺(行田山)10:30・10:35

大谷嶺の標高は1999.7mで2000mに僅かに届かない。資料によると、以前はここに三等三角点が設置されていたようだが、現在は行方不明となっているらしい。山頂には西暦二千年を記念した南アルプス方面の山名板があったが、生憎ガスがかかって同定できなかった。足下の大谷崩から十枚山方面の展望を楽しみ、来た道を乗越まで戻る(11:00)。ザクザクザクと大谷崩を急下降し、ガレ場を慎重に下って駐車地に戻る。

駐車地11:55着 
下山後は、昨日と同じ新田温泉「黄金の湯」で汗を流してから、帰途につく。


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