滋賀県

太郎坊宮~赤神山~箕作山(372m)~小脇山(373.4m)~十三仏

「割れたとて 離れもできず 夫婦岩」


●日  程:2014年12月9日 曇り時々雨

●出発地点:近江鉄道・太郎坊宮前駅 <標高:120m>

●歩行時間:2時間50分(内休憩等15分)

●メンバー:単独

◆行  程
自宅発7:05=加茂駅7:28=8:21京都駅8:26=9:11近江八幡駅・近江鉄道9:37=太郎坊宮前駅9:52→10:30夫婦岩・太郎坊宮10:30→赤神山10:50→11:08箕作山11:13→小脇山11:30→11:43十三仏11:53→十三仏登山口12:15→12:40市辺駅12:47=12:59近江八幡駅13:09=13:43京都駅14:07=加茂駅15:05=自宅着15:15 

◆山行報告

自宅発7:05
久しぶりに単行本を片手に、バスと電車で出かける。近江八幡駅で近江鉄道に乗換えたが、乗るのは初めてだった。家を出るときには青空が広がっていたが、小雨がパラつきはじめてきた。やや重い気分で二両電車に乗り込み、湖東平野をガタゴト走って太郎坊宮前駅で降りる。

太郎坊宮前駅9:52
無人駅に降りたのは私だけだった。車道に出ると正面に巨石を纏ったピラミダルな太郎坊山が全容を見せ、中腹には山と不釣り合いな程に大きな建物が建っていた。

雨は大したことはなく、傘を片手に一の鳥居を潜って一直線に続く参道を進み、山の麓にある二の鳥居から742段の石段を上がって行く。
駅から見た大きな建物は、階段の中間辺りにある社務所“参集殿”で、ここまでは車で上がることができる。

雨模様のせいか、参拝者やハイカーとすれ違うこともなく、黙々と石段を上がって行くと右手の龍神舎から箕作山(みつくりやま)へのハイキング道が分かれていた。

龍神舎を右手に見て、覆いかぶさるような岩壁の裾につけられた石段上がって行くと、お目当ての夫婦岩が姿を見せた。
高さ20m以上はありそうな巨岩の一部が節理によって巾0.8m、長さ12m程の割れ目となっていて、割れ目を通り抜けると岸壁にへばり付くようにして本殿が建てられていた。

夫婦岩・太郎坊宮10:30・10:35
解説板によると、正式には阿賀神社といい、7世紀の創建とされ、聖徳太子がここで国家安泰と万人の幸福を祈念されたと云わる。その後、最澄も参籠し、そのご神徳に感銘し、50余りの坊を建立して太郎坊宮を守護させられた。又、多数の行者が集まり、明治の神仏分離令が発せられるまで、神道・修験道・天台宗が相混ざった形態で信仰されてきた・・・とあった。

石段を戻って龍神舎からハイキング道を進む。美しい雑木林を緩やかに登って尾根に上がると、太郎坊山(赤神山)と箕作山との分岐があり、左の小道を5分足らずで頂上に至る。

赤神山10:50
曇り空ながら展望は良好で、北東には伊吹山が見え、西方近くにはこれから向かう小脇山と湖東平野を望むことができた。
分岐に戻ってなだらかな雑木尾を進み、瓦屋禅寺への分岐を右手に見過ごして登って行くと箕作山に着いた。

箕作山11:08・11:13
ここからは彦根方面の展望が開けていて、鳥瞰図には琵琶湖から金糞岳方面が描かれていたが、小雨でハッキリしなかった
美しい雑木林を緩やかに進むと、このコースの最高点である小脇山に上がる。

小脇山11:30
展望の良い小脇山には城跡があったらしく、少し下った所の解説板には「当地は東山道と伊勢山越ルートである八風街道(はっぷうかいどう)の交差点に位置する交通の要衝であり、経済的・軍事的に有利な地域で、鎌倉時代に佐々木氏がこの地を支配したことで、一大勢力を築くことができた」とあった。

小脇山からは下り一方となり、途中で明治時代の米相場を伝える岩戸山の旗振り場を見て、巨石の間を縫って回り込むと岩壁の基部に十三仏の建屋があり、周辺には多くの石仏が並ぶ。

十三仏11:43・11:53
お堂には鍵がかかっていて拝観できなかったが、伝えによると、聖徳太子が瓦屋寺を建てられた時、同じ山並みの岩戸山に金色の光を放つ岩を見つけられ、この岩までたどり着ついて仏像を彫ろうとされたが、道具を持ってこなかったので、自らの爪で十三体の仏を刻まれたそうだ。

ここからは自然石の階段下りが続き、参道には多くの石仏が並び、信仰の山を感じさせられる。

十三仏登山口12:15
ネットを開けて車道に出た後は、船岡山の裾を通って阿賀神社に寄ってから市辺(いちのべ)駅に向かう。

市辺駅12:40




home