大分
傾山(1,605m)
「傾に 三つ坊主あり 緊張す」
●日 程:2014年10月11日 曇り
●駐車地点:九折登山口(駐車:10数台) <標高:375m>
●歩行時間:7時間25分(登り:4時間05分、下り:2時間40分、休憩等40分)
●メンバー:単独
◆行 程
九折登山口発6:15→登山道入り口6:27→林道7:08→8:43三尾分岐8:50→10:50傾山11:00→九折越11:55→林道12:25→登山道13:15→13:40登山口
◆山行報告
九折登山口発6:15
昨日は阿蘇山に登った後、国道57号線を東走し、緒方町から県道7号線を南下、下畑からさらに林道を南下して九折登山口で車中泊した。20時頃に車が一台来たことは分かっていたが、朝起きて挨拶すると、20台後半と思われる男性の二人組だった。
若者と前後するように出発し、道標に従って林道を上がって行くと水路の脇から登山道が分かれていた。
登山道入り口6:27
小沢を渡って薄暗い樹林を15分程登って行くと、行く手に落差75mの観音滝が見えてきた。細身ながら一直線に落ちる姿は優美で、紅葉の時期にはさぞやと思われる景観だ。滝を右から巻く様に進むと、先行した若者二人が立ち止まっていた。どうやら踏み跡を見失ったようで、私が地形図を見て“滝の落ち口を渡るんですよ”と教えてあげると、しばらくして“踏み跡があった”と返事が返って
きた。確かにルートから離れてガレ場を下る感じなので、まだ薄暗いこの時間帯では分かりにくかった。
滑りやすい岩から飛び移るようにして落ち口を渡り、一登りすると林道に飛び出た。
林道7:08
林道を渡って再び登山道に取付くと、三尾まで標高差570mの長い登りが続く。一人なら苦しい所だが、先行する若者に引っ張られるように快調に高度を上げて行く。途中で休憩を挟んでもう一頑張りすると、傾斜が緩んで三尾分岐の
標識があった。
三尾分岐8:23
三尾で大白谷と官行コースを合わせ、方向を南に変える。小ピークの山腹を巻きながら緩やかに高度を上げて行くと青鈴コースと三つ坊主との分岐に着いた。
三つ坊主分岐8:43・8:50
先行していた若者から“ここからが核心部ですよね”と声を掛けられ、私も気を引き締めて後を追う。
この先は地形図を見ても全体像がよく掴めなかったが、三つ坊主は四つの岩峰からなり、登山道は一峰の裏を巻き、二峰の裏手を回って鞍部からトラバースし、木の根をつかみながら登ると展望地に出た(9:11)。
目の前の突峰にはガスが掛かって、幻想的な墨絵の世
界を描き出している。若者が写真を撮っている間に先行して急降下するが、ロープ、鎖などはなく、三点支持と慎重さが要求されるところだ。テープを追いながら急な岩場の登下降を繰り返しながら進むと、ルートの右手の小ピークに踏み跡があったので、上がって展望を楽しむ(9:37)。この辺りからが核心部になるようで、岩場が多くなり、不安定な梯子下り(9:57)、15m程の岩場(10:20)などが続くが、慎重に対応すれば問題はない。
核心部を抜けてしばらく進むと、左手から青鈴コースを合わせて山頂に向かう。山頂手前で九折越の分岐を見て、岩場越えると山頂標識があった。
傾山10:50・11:00
山頂には誰も居らず、ガスで日が遮られているので寒いくらいだった。一枚着込んで腹ごしらえした後は、九折越に向かって下る。こちらのルートは最初の標高差250m程を急下りすれば、後は美しいブナ尾に変わる。ルンルン気分で歩いて、九折越の広い草地に出た。
九折越11:55
計画時点では九折越えから尾根を西に進んで祖母山まで縦走することも考えたが、駐車地点に戻るのが難しくて断念した。
九折越から方向を北に変えて急斜面をジグザグに30分程下ると林道に降りた。
林道12:25
登山道は林道を渡ってそのまま下っていくのだが、荒れ気味だったので、遠回りになるが林道歩きで観音滝分岐まで戻って(13:15)、登りに辿ったルートを下って登山口に戻る。
登山口13:40
下山後、ラジオで台風19号の情報を聞きながら、大崩山登山口の2Km程手前にある祝子川温泉に移動して汗を流す。
宿のご主人に台風情報を聞くと、明日は昼前から大雨との予報で、増水すれば川が渡れなくなるので登山は無理とキッパリ言い渡され、それならと、陸路で帰ることを決断した。
二週連続の台風接近で、九州の300名山は大崩山、尾鈴山、宮之浦岳、御岳(北岳)を残すことになったが又の機会を待つことにする。関門海峡の門司サービスエリアで車中泊して、12日の15時前に自宅に戻る。