◆山行報告
実家発8:45
17日には生野町の釜床山に登ったが、今日は釜床山の南東に位置する金香瀬山を目指す。天候は実家のある加古川市は快晴、朝来市は午前中50%の降水確率だった。天候の回復を信じて出発し、前回同様、姫路バイパスから播但有料道路を走って生野ICに向う。しかし、福崎町を過ぎると曇り、市川町、神河町と進むにつれて霙から雪に変わり、生野ICでは吹雪となった。国道312号から国道429号を東に4Km程進み、生野銀山の駐車場に車を止める。この辺りの標高は315m程である。
生野銀山(駐車)9:30・10:05
ワイパーを止めると、見る見るうちにフロントガラスに雪が積もっていく・・・。山を変更しようかとも考えたが、とりあえず10時まで様子を見ることにして、9時から開会式が行われている高校野球を聞きながら待機する。
幸い、10時きっかりに風が弱まって雪も小降りになってきたので出発を決定。車を出て、周囲の雪景色を見るとブルッと体が震える(武者震い?)。ここから北東の金香瀬山をピストンするだけなら2時間程だが、今回は南の尾根に上がって時計と反対回りに周回するルートを辿る。

雨具を着て出発。駐車場を出ると左手に石のモニュメントがあり、その奥に鉄格子が見えた。近づくと坑道跡で、足元には運搬用の線路も残っていた。地形図ではここから左手の小さな沢を詰めて行けば良さそうだが、取付きらしき踏み跡はなかった。右岸の急斜面を強引に上がると薄い杣道が通じていたのでそれを辿る。積雪は5cm程だが、谷は次第に倒木が多くなり、出発から20分足らずで完全に埋め尽くされ通行不能状態となった。止む無く左手の急な杉林の雪面に取付き、激登りして枝尾根に上がったが、つま先立ちで登ったため筋肉がプルプルしている。気を取り直して枝尾根を南に辿って尾根に合流する(した・・・つもり)。
尾根11:00
周囲は植林帯で視界が利かず、雪で杣道や踏み跡が消えているので、ここが目的の尾根なのか不安感はぬぐえなかった。
尾根の積雪は10cm程で、雪の重みで頭を垂れる馬酔木の間を東に進み、僅かに下って緩やかに登り返して、地形図のP682と思しき地点に上がる。ここは平坦地で枝尾根があるので慎重に方向を確認し、北に進んでから北東尾根を辿る。ここからは、モノトーンの雪景色の中、アップダウンを繰り返しながら植林帯を延々と進む。見通しがなく枝尾根が多いので、途中で2度ばかり方向を間違えそうになったが、地形図に加えて境界杭や時折現れるテープ等を判断しながら進む。山頂手前での100mの激下りと110mの登り返しは辛いが、細長い山頂部に上がると日が差してきて元気回復。日に輝く雪を踏みしめながら西端の山頂に向かう。
金香瀬山12:25・12:35
周囲を植林に囲われているので展望はない。雪に埋もれた三等三角点を探してカメラに収め、腹ごしらえしてから下山にかかる。
来た尾根を100m程戻った地点から南の尾根を下って行く。結構急な尾根だが、平坦になった地点から緩斜面を右に下って沢沿いを進み、右手に露天掘り跡を見るとすぐ先で林道(登山口)に合流した。
林道出合13:10
登山口の標識には、金香瀬山まで50分とあった。この辺りまでは、生野銀山の観光コースにもなっているようで、林道途中では何人かの観光客とも出合う。露天掘りの跡や、粘土断層などを見ながら林道を進むと、やがて左手にキレットのような姿をした慶寿の堀切が姿を見せた。
解説板には「地中から噴出した鉱脈が地表に現れた露頭を、江戸時代に露天掘りした跡」とあった。
生野銀山観光への道を左手に見送り、林道を辿って駐車場に戻ると、私を待っていたかのように、再び吹雪が舞い始めてきた。
生野銀山駐車場13:35
春分の日に思わぬ吹雪の出迎えを受けたが、新雪の尾根を緊張感を持ちながら歩くことができ、充実感を味わうことができた。