三重県/滋賀県
武平峠~御在所山(1,209.4m)・国見峠・上水晶谷・杉峠・雨乞岳(1237.7m)
「錦秋の 名に相応しき 鈴鹿谷」
●日 程:2014年11月4日 快晴
●駐車地点:武平峠P(駐車:多数、滋賀県側トイレなし) <標高:877m>
●歩行時間:6時間35分(内休憩等45分)
●メンバー:単独
◆行 程
自宅5:45=信楽=7:30鈴鹿スカイライン・武平峠駐車場7:40発→武平峠7:50→8:35御在所山・望湖台8:50→国見峠9:10→10:05上水晶谷10:15→コクイ谷出合10:35→杉峠11:40→12:05雨乞岳12:25→東雨乞岳12:40→13:20休憩13:30→14:15武平峠駐車場14:25=自宅着16:40
◆山行報告
自宅5:45
昨夕のBSテレビで“秋の百名山”という番組を見ていたら急に山に行きたくなり、御在所山から上水晶谷を経て杉峠から雨乞岳を周回するコースを計画する。
いつも通りに、信楽を経て鈴鹿スカイラインの武平峠に向かう。
紅葉はもう終わっているのでは・・・と心配だったが、朝日が当たり始めると尾根が秋色に輝き始めてきた。
武平峠駐車場7:30・7:40発
トンネル手前の駐車場には数台の車が見られた。気温は8度程だが、頭上には雲一つない秋空が広がっており、紅葉山行には心強いかぎりである。
トンネルの上を横切って一息登れば武平峠で、右(南)に鎌ケ岳(1,161m)、左(北)に御在所山を分ける。左に進んで岩場の多いザレ場を登って行く。振り返ると鎌ケ岳が鋭く聳え、東方には朝日が伊勢湾に輝いていた。
出発から30分程で行く手が大きく開け、山頂部に建つ御岳神社の社が姿を見せた。岩場を越え、背後の鎌ケ岳が目の高さになると、次第に傾斜が緩んで舗装道に出た。
右手にロープウエイの山上公園駅を見ながら進み、御岳神社の長者池を左手に見て、階段を登って行くと、一等三角点の立派な標識の前に導かれる。
御在所山・望湖台8:35・8:50
4度目となる山頂には誰も居なかったが、西の望湖台に行く途中で単独女性と挨拶を交わす。
望湖台からの展望は抜群で、西方には雨乞岳がドッカと聳え、右(北)に杉峠を経てイブネの台形状の尾根が横たわる景色は雄大だ。
眼下にはこれから辿る国見峠から上水晶谷への深い谷間が広がっていたが、ここから谷底まで470mも下るのか・・・と思うと、喜んでばかりもいられない。
一等三角点に戻り、リフト脇のゲレンデを下ってロープウエイ乗り場の手前から鈴鹿の縦走路を下って国見峠に向かう。
国見峠9:10
明るい峠からは笹の被る道を西に下っていく。踏み跡が落ち葉に隠れて分かりにくく、最初はやや緊張を強いられたが、テープを追って小さな流れに沿って下るに従い、気持ちも落ち着いてきた。
流れが次第に大きくなり、傾斜が緩んでくると、日の当たる右岸の木々が輝き始めてきた。予想外の美しさに“よくぞ残っていてくれた・・・”と一人歓声を上げる。
峠から30分程下って左手から地獄谷の流れを合わせると、谷はさらに広がり傾斜も緩やかになって、ゆったりとした美しい谷相を見せ始めた。
沢音をBGMに紅葉谷を逍遥と歩いていると、意識が森に融けていくような錯覚を覚える。
上水晶谷10:05・10:15
上水晶谷の道標のある地点は、神崎川、根ノ平峠、杉峠、国見峠への交差点になっていて、ちょうど根ノ平峠から来られた単独男性から“国見峠からですか”と尋ねられた。
道標から飛び石伝いに左岸に渡り、紅葉のトンネルを抜けて沢沿いを穏やかに進む。コクイ谷出合の30m程手前には沢の迂回路の道標があったが、沢を渡る地点にはロープが張られていたので周辺をウロウロしたが、他に渡渉地点がなかったのでロープの張られた地点から渡る。後で聞いた話だが、このロープは木橋を括り付けていたものらしく、木橋が流されてロープだけが残っていたようだ。
飛び石で沢を渡り返し、もう一度沢を渡るとようやく登りに変わるが、最初の急登を過ぎると山腹道が続く。
やがて明るい谷間の緩やかな登りになると、あちこちに石垣や石段が現れてきた。解
説板には「御池鉱山旧跡」とあり、明治末期の最盛期には300人程が働き、神社や尋常小学校もあったと書かれていた。
ここで、根ノ平峠を越えて上がって来られた単独男性と出会い、話をしながら峠に向かう。男性は桑名市にお住まいで、釈迦ケ岳を中心に年間60-70回程も登っておられるとのことだった。
杉峠11:40
男性とは峠で分かれ、標高差200m弱の急登にかかる。ここまでダラダラ登りだったので、つま先立ちの登りに息が上がる。
雨乞岳12:05・12:25
山頂に立つのは4度目だが、いずれも異なるルートから登頂していた。360度の展望は申し分なく、東方には鎌ケ岳、御在所山、国見岳が頂を連ね、釈迦ケ岳の背後には冠雪した御嶽山と乗鞍岳も見え、9月26日に噴火した御嶽山からは白い噴煙が上がっていた。
嬉しかったのは、山頂におられたご高齢の女性と話をしているうちに、女性が九州の椎葉のお生まれと分かり、私が10月に市房山や国見岳に登ったという話で盛り上がり、女性から“久しぶりに故郷の話ができてよかった”と喜ばれたこと。
休憩後は笹の吊尾根を進み、東雨乞岳(12:40)からもう一度展望を楽しんでから、七人山分岐まで標高差200mを急下りする。
東雨乞岳から七人山分岐までの距離は500m程だが、御在所山から綿向山までの尾根で、この部分だけが未踏になっており、今回の楽しみの一つでもあった。
七人山分岐からさらに下って沢沿いに進み、コクイ谷の分岐から60m程登り返す。この辺りの地形は複雑で、日が陰ってくるとルート探しが大変だろうな・・・と思いつつ、小さなアップダウンを繰り返しながら駐車場所に向かう。
武平峠駐車場14:15