梟の詩  
  四国八十八ヶ所巡り   
 
 
 
004号     2002/12/22 (日)
 
 
 
  松山<四十八番〜五十番寺>  
 
 
 

朝6時に起きて、道後温泉本館の湯に入りに行った。本館は「千と千尋の神隠し」に出てくるような建物だった。朝が早いのにもう浴衣姿の客が多勢来ていた。
 300円 払って中に入った。男湯の正面には、小説の中の坊ちゃんが浴槽で泳いだのに因んで、「泳ぐべからず」と書いてあり、皆さん静かにゆぶねに浸かっていた。左側の奥から四っつ目のカランの下に半円が書いてあり、「ここが昔、湯が自然に湧き出ていた所です」という説明書きがあった。女湯は近所のおばさん達の松山弁が飛び交いとても賑やかだったとのこと。

腹ごしらえをして8時半旅館を出発。石手寺の前を右折し、五十番繁多寺まで2..7kmのみちのり。途中ミカンを買ったり、道標が少ないので(といってもほとんど真っすぐなのだが)道を聞きながら行ったので小1時間かかった。繁多寺の和尚さんの字はとても芸術的だった。

繁多寺から、四十九番浄土寺までは、1.6km。回り道をしなくてもいいようにお遍路道があったのですぐ着いた。しかし道後温泉から固い道を歩いてきて足に疲れが出たのでしばらく休憩した。

浄土寺から、四十八番西林寺までは約3km。伊予鉄道の踏切を越えると、あとは一直線の道が2.5キロあまり続く退屈な道だった。一組のお遍路さんとすれちがった。そろそろ西林寺の屋根が見えるかなという地点にバス停があって、二人のおばさんが待っていた。見ると「100円バス」とかいてある。後5分くらいでバスもやってくる。「このバスは西林寺へ行きますか。」と聞くと、途中で曲がってしまうとのこと。諦めてしばらく行くとようやくついた。平地の川のほとりに立つお寺だった。ここから四十六番、四十七番の寺まではさらに5kmも歩かなければならないので、今回は行くのをあきらめここからひき返すことにした。

5分ほど歩いたバス停から100円バスに乗ると、苦労して歩いたのがウソのようにあっという間に伊予鉄道の久米駅着いた。「100円バス」のことを最初から知っていればもっと早く来れたなというのが反省点。小型の「100円バス」が狭い道をすいすいと行くのを見て、道の狭い長岡京市にもこんなバスをたくさん走らせたらもっと便利になるのにと話し合った。
帰りの切符を買うために、松山市駅の高速バスの切符売り場 で驚かされた。満員と聞いていたのになんとがらすきとのこと。地下街でテレビの高校駅伝を見て時間を潰してから、バスに乗りこみ 出発してから乗客を数えたら我々を含めてたった9人だった。いったいだれが間違えたのか?