梟の詩  
  思えば遠くへ来たもんだ   
 
 
 

                          028号     2003/11/2(日)

 
 
 
  <日本海をめざして(2) 保津川を遡る >  
 
 
 

馬堀駅を降りると、亀岡特有の霧が重苦しく立ち込めていた。9時45分「トロッコ列車馬堀駅」に向けてスタート。トロッコ駅で、「保津川沿いに八木まで歩いていきたいのですが」と聞いて初めて知ったことだが、保津川下りはここではなく、もっと上流の亀岡からだということだ。川の堤防の上を歩いていくと、3艘の保津川下りの舟に出会った。手を振ろうとしたが、あいにくちょうど小雨が降りだし、船頭がビニールの屋根を架ける所で、乗客のみなさんはそちらに気を取られている様子だったので、手を振るのを諦めた。30分で保津川下り乗船所を通過した。
川を遡るにしたがい、鳥の群れが大きくなっていく。十数羽のとんびが獲物を狙って頭上を旋回しているのは不気味だった。
亀岡のはずれで国道9号線を歩かなければならなくなったが、歩道がしっかり作ってないので危なくてしょうがない。いったん国道を降りて、小さな道を歩いて行くと、おばさんが一人で丸太を積み上げて燃やしていて、近寄るととても暖かかった。「霧で湿気るので燃やして暖をとっているのですか」と聞くと、「処分しているだけだよ。」「国道を歩かないで八木に行くには?」「あそこに見える家の前で国道を渡れば普通の道の一本道で八木まで行けるよ。気をつけて行きなよ。」
八木町の川沿いのさくら公園で12時の合図が聞こえたので、おにぎり2個とお茶を飲み、10分休憩して歩きはじめた。
日曜日の昼中のせいか、国道以外の道は空いていて車はまれ。
吉富駅から園部駅までは国道の歩道もしっかりしていたので、国道を歩き着いたのは13時30分。馬堀駅から園部駅まで3時間45分かけて歩いたことになる。