梟の詩  
  思えば遠くへ来たもんだ   
 
 
 
                          022号     2003/8/19 (火)
 
 
 
  <手術入院>  
 
 
 

6日入院、7日手術、11日退院、18日抜糸、と言うことで、今回も地獄まで行く前に返ってくることが出来た。しかしイラクを巡る状況を聞き見るにつけ、実はこの世こそ地獄ではないかと。アメリカの政府や軍の高官の発言を見ていると、地獄の鬼たちが背広や軍服を着てしゃべっているみたいに見える。アレ、まだ麻酔が効いているのかな。
肘の手術だから部分麻酔だけでもいける人もいるが、ぼくの場合はこの前の経験から部分麻酔が効かないと言うことがわかっていたので、平行してすぐ全身麻酔に入った。記憶はここで途切れ。気が付くと病室に戻り、お医者さんの「指がしびれませんか、握れますか」と言う声が聞こえて、とにかく寒くて寒くて体ががくがく震えた。とうくに、何をしゃべっているか判らないが息子の声が聞こえ、ちかくで、「電気毛布かけて、氷枕をして、酸素マスクはもう外しましょうか。」 これから苦しい夜が始るなと自分に言い聞かせた。夜中、看護婦さんがきて痛み止めの注射をしてくれた。これで2時間ほど眠れた。
一番辛かったのは腰が痛くなった事。同じ姿勢で寝ていたため、ベットから起きておしっこに行こうとしても、まず起きられない、やっと起きても、今度はベッドから降りられない。後5センチほどなのに床に足が届かない、腰がのばせない。
翌日から手の甲まではれあがって、子供の手のようだと言われるくらいになった。これは1週間でひいたが、抜糸も15日が18日に延びた。歳を取ると回復が遅くなると言うのはそのとうりだった。
今年の冷夏の為に、暑い家で寝ていなければならないのだけを免れたのが嬉しかった。