梟の詩  
  思えば遠くへ来たもんだ   
 
 
 
                          020号     2003/7/25 (金)
 
 
 
  <一萬里温泉>  
 
 
 

20日から23日まで長野県の佐久へ帰ってきた。久しぶりにおばあちゃんに会ったが、思ったより元気だった。「寒いうちに死んだら来てもらう人に気の毒だから暖かくなるまでがんばる」といっていたのがウソのよう。お医者さんも、今のところどこも悪くないと言っているようで、ちょっと安心した。
散歩をかねて、中込まで鯉を買いに行った。鯉こくと鯉のうま煮にしてもらったが 、今の季節の鯉は夏痩せしているのか、鯉こくの味はもう一つ、うま煮のほうが美味しかった。
家から7、8分のところに、一萬里温泉がある。ホテルの温泉だけれども、毎分ドラム缶2個分湧出する本物の温泉だ。毎日ゆっくり入りに行った。三日目、脱衣場まで行ってからタオルを忘れたのに気が付いた。受け付けに戻って、「すみませんがタオルを貸してくれませんか」「貸し代は250円です」「あの、お金を持っていないんですが」というと、しばらく困ったような顔をしていたが、「ここ毎日来ておられるお客さんですね。では私が個人でお貸しすることにします」と言って、250円出してくれた。「私は○○で、ここかお土産売り場にいます。また来た時に返してもらったら結構です」と、ぼくの名前を聞くこともなく貸してくれた。とても気持ちの良い対応だった。温泉から戻ってこの話しをすると、ぼくの姉が、「うちの娘の同級生のお母さんでとてもいい人です。」世の中まだこんなに親切な人がいるんだと納得し、すぐ返しに行った 。