梟の詩  
  思えば遠くへ来たもんだ   
 
 
 
                          012号     2003/3/27 (木)
 
 
 
  <一澤帆布>  
 
 
 

1ヶ月も前のこと。東京にいる息子の誕生祝に何が良いか、本人に問い合わせたところ、「一澤帆布のかばん」がほしいというので、東山三条下がるにある店まで出かけた。5時すぎの閉店間際だと言うのに客で込んでいた。特に若い人が多いのにびっくり、なかなかの人気だ。かばんを見て回ったが、「種類が多すぎて、我々親が選ぶのは無理だ。本人に選んでもらった方が良い」と、カタログをもらった。
せっかく来たのだから、自分の気に入ったものがあれば買っていこうか。帽子でひさしが前後についた変わったのがあった。四国八十八ヶ寺めぐり で日差しの強い中を歩くにはちょうどよいかもと思い買ってしまった。帽子なんて、ここ何十年、ただの帽子(メーデーに参加してもらったとか、子どもが要らないからと譲ってもらったとか)以外かぶったことがなかった。二十代はじめに買った登山帽以来だ。
息子の希望は、「カタログ番号137番のバッグで、色は本体がベージュ、底と持ち手は国防 」。
26日、2時ごろ店を訪ねると、この前より若者でもっとごった返していた。不景気の世の中なのにこんなにはやっている店もあるんだ。「137番を欲しいんですが…」と受付で聞くと、「それは本日全部売りきれてしまいました。注文してもらうことになります。約5ヶ月かかりることになっています。が、たぶんもっと速くいけるとは思いますが。」とにかく注文して帰えったが、まったく恐ろしいほどの人気に 恐れ入りました。