梟の詩  
  思えば遠くへ来たもんだ   
 
 
 
                          010号     2003/3/21 (金)
 
 
 
  <米英軍のイラク攻撃>  
 
 
 

20日、ブッシュ大統領の48時間予告期限が切れる午前10時、どうなるかとテレビを見ていた。突然夜明け前のバクダットの街に空襲警報のサイレンが鳴り渡った。対空高射砲の音が数發鳴ってそのまま静かになった。開戦にしてはえらい静かだなと思ったが、それが「予想外の奇妙な開戦」だったことが後になって判った。
21世紀を、国連を中心として国際平和の秩序が保たれる戦争のない世紀にするのだと全世界の人々が世紀の変わり目で誓ったはずだった。それが、最強の軍事力を持つ国が、「あの国はならず者国家だ。民主化しないと世界の脅威になる」と断定して、国連の場も、世界の世論も無視して軍事攻撃に出た。 20世紀に体験したいくつかの大戦の深刻な反省が何も生かされないことになる。
しかし、やはり21世紀は、20世紀と違うと思った。
国連の安全保障会議を舞台に、190ヶ国が、戦争か平和か の議論を世界中の人の前でしたのは始めてのこと。さらに、戦争の始まる前に、何千万人の人々による戦争反対の世論が出来あがったこと。開戦2日目の今日も世界中で、米英に対し、自分の政府に対し、すぐ戦争を止めよという抗議行動が行われている。
この世論の力が、イラク攻撃の仕方に縛りをかけ、影をおとしている。
早く戦争を止め、平和解決の為、国連の場に問題を戻すべきだ。