梟の詩  
  思えば遠くへ来たもんだ   
 
 
 
                          009号     2003/3/09 (日)
 
 
 
  <京都・花灯路>  
 
 
 

春の宵を彩る、新「京都風物詩」として、<京都花灯路>が7日〜18日まで行われた。粟田口の青蓮院から清水寺までの観光ゴールデンコースの両側に、夕方6時になるといっせいに花灯篭に灯がともる。
初日の7日、早めに行って、知恩院から円山公園に歩いていくと、10台の人力車に乗った舞姑さんが坂道を上がってくるのに出会った。
花灯篭が両側にともった路は、暗さが増すにしたがい輝いていく。中国の花灯篭に比べまだまだ華やかさが足りない。桜が咲く前の寒い時期のこと、もっと華やかさが欲しい。
産寧坂で食事をしたり、清水坂の土産屋をのぞいたりして、すっかり修学旅行の気分になった。清水寺に着く頃、もう夜9時近く、小雨もぱらつきはじめた。そのとき不思議なものを見た。山の方から市街に向かって一筋の光が まっすぐ伸びていた。光を横切る雨滴がキラキラ光っていた。西方浄土をさしていた。なんとなく我が家の方角の様に思えた。
帰りいい気分になって、清水焼きの店をのぞいてみた。手前には普通の焼き物が並べてあったが、奥に行くにしたがい高級になっていき、突き当たりの角を曲がると、つまり店の一番奥に行くと、超高級の清水焼きが並べてあった。本物はこんな所に並べているのか。