梟の詩  
  思えば遠くへ来たもんだ   
 
 
 
003号     2003/2/3 (月)
 
 
 
  <長浜盆梅>  
 
 
 

朝から続いた仕事の後、京都駅に行くと快速電車が5分前に出た後だった。新幹線に乗ると、米原にあっという間に着いてしまった。迎えの電話を何回しても通じないので、イクシブの送迎バスに乗ったら、5分で着いてしまった。
イクシブは琵琶湖畔にたっている温泉付きホテル。Sさんがイクシブのオーナー入会しているので安く泊まれる。
ホテルに着くと、先着6人は温泉に浸かりゆっくりくつろいでいた。夕食は8時と 遅く、それまでたっぷり時間があるので、男4人でビールとウイスキーを飲んだ。ぼくも温泉に浸かりビールを飲んだ。仕事の疲れも会議の疲れも体の中から抜けていった。
夕食は、一万円の中華料理のフルコース。飲み物は紹興酒15年ものを注文した。味もよく量も適度で、ほとんどの人が最後の御菓子以外は食べきっていたが,ぼくはいくつかの料理を残してしまい年の違いを実感した。不満は北京ダックがそれらしくなかったのと、紹興酒のびんのラベルが一部はげて、「15年」が確認できなかった事である。
食後ラウンジをとうりかかると、フイリピンの女性が好い声で歌っていた。コーヒーを飲みながら歌に聞き入っていると、とても好い気分になって、食べ過ぎて苦しかったおなかもしだいに落ち着いていった。
もう一度温泉に浸かって、血圧を測ってみると、65−116で正常だったが、脈拍がなんと92もあった。朝までぐっすり眠れた。朝、8階の窓から見た、右手に雪をかぶった伊吹山、左手に琵琶湖の水面、正面に長浜の街をおいた景色は,これは描いたら絵になると思った。
朝8時から朝食。豪華なメニューで、「夕飯がこれでもいいくらいだ。」と言う声が出たほど。10時半チェックアウトした。
2台の車に分乗して、長浜の迎賓館と言われる慶雲館へ「長浜盆梅展」を見に行った。入口の横で、日曜日だと言うのに郵便局が盆栽の記念切手を売っていた。 「長浜盆梅ではなく、埼玉の盆栽切手ですが、」ということでしたが記念に1シート買った。ずらりと並べられ盆栽は我々の身長よりも高く、幹も大木と言ってもいいくらいある。幾世紀にもわたって丹念に育てられてきたもので、中には樹齢400年を越えると言われるものもあった。盆栽と言うイメージからは程とおい、これは一つ一つが磨きをかけた芸術作品だと思った。盆栽保護のため暖房を切って外の空気を通しているので、見学しているうちに体が冷え切ってしまった。このままでは風邪をひく、もう一度温泉に浸かりたいと切に思ったが…。
寒風の吹きぬける長浜の街をぶらぶらして帰った。


長浜盆梅