かぞくしんぶん「あさま」  
 

 024号 2002年9月8日 (日) 

 
 

<北の国から>


 北の国からの最終編 <遺言> を6、7日に見た。このテレビドラマシリーズはちょうど我が家の子育て20年と重なって、その都度、思い出深いものとなっている。

 初めてこのドラマを知ったのは、92年、「北限のブナ林を見に行こう」と誘われ黒松内のブナ林と長万部の土本牧場をたずねた時。水芭蕉が咲き、蛍が舞う牧場では、30年前ここに入植した時の苦労話はいくらはなしても話しが尽きない。その中で、北海道を舞台にしたとても良いテレビドラマがあるから、ぜひビデオで見ることを勧められた。

 帰ってきてビデオを借りてみた。富良野の四季が美しい。主人公の一人ジュン

が長男の名前と同じ(ただし音読みすると)のもわかりやすい。毎日、その頃は北海道、北海道と言っていた。

 翌年その長男が札幌の大学に入り、我が家の生活圏の一部に北海道が入った。するとどうしてもドラマの舞台になっている富良野へ行って見たくなる。

 94年の夏、富良野をたずねた。黒板一家が最初にすんだ小さな小屋も、森も、畑も、富良野の街も見慣れた、なつかしい所だった。

 「北の国から」をずっと見てきて、今回いよいよ最後だというので、どんな終わり方になるのか?五郎はどんな遺言を残して死ぬのか?ジュンがどんな人と結婚するのか?という点が気になっていた。

 終わりは今までと違いさわやかなおわりだった。五郎はとても死ぬ気配もなかったですね。「残すべき金も財産もないが、ジュンと蛍に残すべきことはすべて残した気がする。」という遺言は納得がいく。結局、蛍もジュンも一番好きな人と結婚して落ち着く ということにはならなかった。蛍は身近にいて一番信頼できる人と結婚して落ち着いた。ジュンは共に苦労ができる人、結と結婚した。しかし二人ともこれからも苦労をするだろうな。  (誠人)


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