子供たちの手はマメだらけ。慣れない任務と修行の賜物。
最初の頃はただ小さな手だとしか感じていなかったけれど、本当は日に日に成長しているんだと気づいた。

紅の手は綺麗。長い指がすらりと伸び、指先は美しく彩られている。
ただ、ワイングラスが似合うはずのたおやかな手の持ち主は、酒気と共に時々遠慮のない辛辣な言葉を吐くのが難点だ。

ヒゲ…じゃなかった、アスマの手は大きい。がっしりした指にしょっちゅう挟まれている煙草が小さく小さく見える。
任務中や任務後にねぎらいとして、肩をポンと叩いてくれるその手はとても大らかで、ついつい頼りたくなる。

イルカ先生の手は優しい。綺麗に整えられた爪や、指に出来たペンだこ。
時々はチョークの粉にまみれている。落ち込んでいるときや疲れているとき、何も言わないで頭をなでてくれる。 子供にするような行為がとても温かで優しい。時々ぎゅっと手をつないでくれたりして。――大好きだと思うんだ。

…オレの手は大切な人を守れる手でありたい。



   拍手お礼文から。SSSです。月人男のような感じで書いてみました。
   手が云々というのは単なる陸城の趣味(笑)
   2006 08 04 陸城水輝




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