第3夜 十字架
ガタゴト・・・・ガタゴト
3人は、汽車に乗っていた。
ふと、声をかけた。
「名前なんていうの?」
「ユイト」
男の子が、答えた。
チャラ・・・
「んっ?」
ラビが、首をかしげた。
目線は、ユイトの首筋を見ていた。
ユイトは、首の後ろに手を回してチェーンを外した。
手には、十字架が、きらめいていた。
「うわぁ、キレ―」
思わず声を上げる。
「・・・ママがくれたんだ。お守りだって。」
下に、うつむきながら声を出した。
キュイン・・・
一瞬十字架が、光った。
「「「えっ?」」」
3人一緒に、首をかしげる。
キュイン、キュイン
再び光るユイトの、ペンダント。
「なんさ・・・これ。」
「何かに、共鳴してるみたい。」
キュイン・・パァー
「うわぁ!!」
† † † † † † † † † † † † † † † † † † † † † † †
「あなた!!あなた・・・!」
「ごめ・・ん。俺には、時間・・」
「死なないで・・・死んじゃイヤ!!」
(・・・なに!?これ・・・。)
「ユイトを・・・すま・・・な・・い。」
コクッ
そのまま、男性は、一生目を開けなかった。
「・・・・・あなたーーー!!!」
女性は、男性を抱きかかえ、空へ向かって、嘆いた。
・・・フッ
「この人を、生き返らせマショウカ?」
「・・・そんなこと、できるの?」
女性の顔に、希望が満ちた。
「ハイ。その人の名前を呼ぶだけデス」
「まぁ、本当?セル!!」
ガガッビッ
「マリア・・・よくもAKUMAにしたな。殺してやる・・殺してやる!!」
骨格が、動き出す。
「き・・・きゃぁぁあああ!!!!」
† † † † † † † † † † † † † † † † † † † † † † †
「・・・なん だったの・・・?」
第3夜 END