とてもカッコイイお友達ができちゃいました。

河合君と言います。



*03*ゆーき



4時限目が終わると、3時限目ぐらいから鳴っていた
腹をしずませる時間です。

昼飯だよ昼メシ


もちろん・・・・・一人で・・・。

まだ河合君しかお友達がいません。

河合君と一緒に食べるのもいいけど、
クラス聞くの忘れてたし。しかもあれから会ってないし。

そろそろ泣くぞ。



「ねぇー、一緒に食べよー」


ピクッ


「うん!いいよー」




他の人のことか・・・。

「一緒に食べよう」という言葉を聞いたら、つい体が反応してしまう。

・・・・・声、かけたいなぁ・・・。

あたし中学の時はワッショイワッショイ友達いたのに。

はぁ・・。

やっぱたくさんの人の中で一人、っていうのは悲しいから屋上行こう。


あたしはパタパタと弁当をかかえて教室から出て行った。











「あっれー、思ってたより人いねぇ・・。」

ってか誰もいねぇ。

一人で屋上占領した気分。うん、気持いい。


あたしは適当にその辺に座って、弁当を広げた。

玉子焼きを箸でぶっ刺して、口に頬張る。やっぱ甘すぎたか。

美味しい、美味しいけど


「寂しい・・・。」

ぐすん。

中学戻りたくなってきたぜ・・・。

友達エベレストの高さぐらいまでいたのに・・。


そう、あの頃の思ひ出・・・。






「勉強なんか爆発すればいいんだーーーー!!!」


っ!これからバ○オハザードごっこしようか!」
「Σえぇ!2○ごっこがいい!」「『ジャッ○バウアーだ!』」


「自慢じゃないが、私はUFOに乗ったことがある。」


「雲食いたい。」


「夏休みの宿題が驚くほどの白さだ。」


「喉が痛い・・・。」「100%オレンジジュースを飲むと治るよ」


「青春ちゃんカモン!」「イケメンちゃんカモン!」←逆ナン




あの頃の懐かしき思い出・・・、そう、楽しき日々・・・。

楽しき・・・、たのし・・・、たの・・・。


何やってたんだろうあたし。


「はぁ」


頭の中で思い出のアルバムを開けていたら弁当を食べるのを忘れていた。

弁当の一番端にいたタコさんウィンナーを食べようとすると、

ガチャッと扉が開く音がした。畜生、人が来てしまった。

ウィンナーをくわえながら扉の方をむくと、




「・・・・・・さん?」

「え・・・。」

あたしはつい、くわえていたタクさんをポロッと落としてしまった。

あたしの目の前には、



「お、小野君!?」


びっくりした。小野君がいるんだもの。

あたしがあれだけ捜し求めていたあの小野君が・・・!


「やっぱりさんだ。」


小野君はホッとしたような顔をみせた。


「な、何でこんにゃとこにひぃ!?」

「噛みすぎでしょ」


驚きのあまり噛みすぎてしまった。

小野君は苦笑する。

あたしは一呼吸ついた。


「えと、何でここに・・・。」

「何でって・・・ここに合格したからでしょ?」


ですよねー


「・・・結構冷静ッスね」

「これでも内心驚いてますよ。
あのさんがこんな偏差値が高い高校に受かっているだなんて。」


なんだよ、自分が頭いいの自慢してんのか?

「殴るぞ。」

「あはは、すみません。」


ムッ

これでも頑張って勉強したんだ。

そりゃあもう死ぬかと思うぐらい。

シャーペン握りすぎて10本くらい折れた



「何でここ受けようと思ったんですか?」


小野君が首を傾げながら聞いてきた。か、かわいいな!


「えっと・・・何かかっこよかったから。」


「・・・は?」


そんな顔せんでも・・・


「あー、○○学園〜とかさ、『学園』なんてついてたら何かかっこいいじゃんか。」

「あぁ、まぁそうですね。」

「でしょ?」

「はい。」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。




それだけ!?!?

「うん。」


小野君にツッコまれた。


「学校名の為だけに必死に勉強したんですか!?」

「え、うん。」

何だ悪いか。

あたしは弁当を食べ終わったので片付けながら言った。


・・・というか


「何であたしが必死に勉強したこと知ってるの?」

さっき言ったのは心の中だし・・・

いや受験生は皆必死だけど、あたしの必死はまた違うんだよ。


「え、そんなのあれだけバカなさんがこの高校受けようと思ったら

そりゃあ必死だったんじゃ・・」


あたしはその言葉を聞いて、ポカーンと小野君を見た。


こ、・・こいつ・・・・!!!!

あたしはそのまま俯いてふるふる震えた。


「どうかしましたか?」


こ、こいつ・・・・・!

「お、おまえなぁ・・・・!!」


俯いていた顔をバッとあげると、




小野君がいない


いるけど、いない。

いないけど、いる。

あれ?


爽やか小野君が・・・・・・いない。


ワオ



「どうか、しましたか?」(黒笑


背筋に冷や汗がツーッと走る


「ど、どうもしておりませんっ!!」


勢いで土下座いてしまいました。


*03*end

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gdgdごめんなさい;;

ちなみに喉が痛い時に
100%オレンジシュースは飲んじゃ駄目ですよ!;