Review No.V-009

Citrus Monsoon
小森まなみ
21st Century First Album

KICS 884(キングレコード(スターチャイルドレーベル))

南風にのせて、真夏のビタミンシャワー!

 マミ姉からの 「こころのビタミン補給CD」 です。今年の猛暑で疲れた体に直接効くわけではありませんが、疲れた心にはいいかもしれませんよ。

まずは自慢話

 いつものとおり、レビューの最初に自分で考えたオリジナルのキャッチコピーを載せていますが、 『Citrus Monsoon』のキャッチコピーはいつもとちょっと違います。このコピーは、 マミ姉のラジオ番組 mamiの RADIかるコミュニケーション』 他で実施された 『Citrus Monsoon』 キャッチコピー募集」 に応募し、実際にマミ姉の目にとまったものの一つなのです。採用された8人分のキャッチコピーは、マミ姉自身によってリライトされ、CMとして放映されました。その証拠は 『Citrus Monsoon』 のブックレットの最終ページにあります。 「Special Thanks to」のところに、8人の名前、つまり私の名前も載っています。

 というわけで、 アルバムの制作にほんの少しだけでも参加できた ということで、非常に気分がいいので、キャッチコピーを書いて応募したときのハガキの下書きを、ここに載せてみたいと思います。なお、放映されたCMは、マミ姉のライブを収録したDVD版 『Believe』 の映像特典として収録されていますので、もしよろしければどうぞ。

<<投稿文>>
『Citrus Monsoon』キャッチコピー係 御中

(ペンネーム:グリシンあみの)投稿10回目、採用 1回

キャッチコピー:
「南風にのせて、真夏のビタミンシャワー!」

っていうのはどうでしょう?アルバムタイトルにけっこう具体的な単語が使われているので、これ以上くどくど説明するようなキャッチコピーは要らないと思います。ほんの数分で考えた(というより思いついた)ものなので安直ですが、わかりやすいのが一番だと思うので。それにマミ姉のアルバムなら、CDを買って聴いてもらえれば、何も言わなくても感じるところがあるだろうし。

〜後略〜

やっと本題のレビュー

読んでいただく前に注意事項があります。すぐに気がつくと思いますが、私の書くレビューにしては最初から否定的な記述が目立ちます。が、ある意図があってそういう書き出しにしていますので、「マミ姉を嫌いになったのかな?」とびっくりしないでくださいね。それでは・・・

  『Citrus Monsoon』 を聴いた最初の印象ですが、自分の名前が載るということもあって期待が大きすぎたのか、「思ったほど心に響かないな」というのが正直なところです。歌詞、その他がどうも難解に感じられてしまうのです。もちろん1曲1曲見れば、いかにもマミ姉らしい曲もあるのですが、全体として見た場合、このアルバムで伝えたいものがいったい何なのかよくわからないのです。「こんなはずはない!」ということで、全11曲の歌詞を読みなおしてみました。そして何を伝えようとしているのかを理解しようとしました。それでもやはり最初に感じた印象は変わりません。一種、絶望に近い気持ちで、CDを再生状態にして、私はベッドに横になりました。
・・・・・・
 ・・・ん?今度はちょっと違う・・・かも。なんだか 心地良い気分 になってきます。そこで、ハッと気がつきました。 「そうだ!マミ姉の曲は理解するものじゃなくて、心で感じるものだった!」
  思えば最近、公私とも忙しくて、とにかく心に余裕がありませんでした。理屈で考えて行動するくせがついていたため、無意識のうちに音楽も理屈で理解しようとしてしまっていたようです。
教訓:マミ姉のアルバムは、ココロを空っぽにして聴きましょう

というわけで、オススメの曲

 今回は、シングルCDからの収録が 『HAPPY RIDER』 『ひまわり』 『ぽっぷな勇気』 の3曲です。順に、 「TVアニメ」 「ラジオ番組」 「劇場版映画」 のテーマソングになっています。私は 『ひまわり』 がお気に入りですが。
追記(2001/09/30):
あと、 『ひみつのコード』 もシングルCDに入っていますね。確認不足ですみません。

  『Blue Lagoon』『青空-L号』 がこのアルバムの中心的な曲になりますが、まさに 「健康的な夏」 を感じさせてくれます。
 さて、 『Citrus Monsoon』 にも異色曲 (?) が1曲あります。 『non-prosecution』 がそうなのですが、 「prosecution」 とは手持ちの英和辞典によると 「遂行」 という抽象的な意味の単語。それに「non-」がついているということは・・・?う〜ん、わからん。 誰か、この曲のタイトルがなぜに『non-prosecution』なのか教えてくれいっ! でも、タイトルの意味がわからなくても、大人っぽいカッコイイ曲なので許す。
追記(2001/09/30):
「non-prosecution」は 「不起訴」 という意味だそうです。 (マミ姉本人がラジオ番組 『mamiのRADIかるコミュニケーション』 で言っていました) そうか、辞書に載っていたもう一つのほうの意味だったのか・・・。
ではあらためて・・・この曲のタイトルがなぜに 『non-prosecution』 なのか?それは実際に曲を聴いてみて、みなさんが心で感じ取ってください。
(う〜ん、ありがちな文章)

 アルバムのラストは 『〜なぎ〜』 で締めくくり。「なぎ」とは、夏の夕暮れ前後にそれまで吹いていた海風がぴたっと止む状態のことで、漢字ではその意味どおり「凪」と書く。 「シトラス」「モンスーン」 というアルバムタイトルの意味にふさわしい、 「風」 を感じるラインナップの最後に 『〜なぎ〜』はっきり言って「やられた」という感じですね。 しかも「凪」は永遠に風が止まる状態を言うのではなく、一時的に無風状態になった後、再び吹き出すという意味も含んだ言葉。私には、 「立ち止まりながらでもいいから、ゆっくり歩いて行こう」 というメッセージに聞こえたのですが、みなさんにはどう聞こえるでしょうか?
(2001/08/26)

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