Review No.G-011

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運命はわたしの手で切り開く!

 あ、これは Cresteaju (クレスティーユ) の主人公ルナンに語ってもらった、このゲームの主題というかテーマです。ルナンが記憶を取り戻してからは、このフレーズがゲーム全体のキーワードになってきます。
 まずは 「壮大なストーリーのRPGであった」 というのが、エンディングにたどり着いたときの感想です。戦闘シーンでDirect-Xによる画面効果を使用していたりして、いかにも今風のゲームを装ってはいますが、コレは基本的にシナリオを楽しむゲームと言えるでしょう。
 古代の国家間の争いが現在において悲劇を生むことになるのですが、少しずつ少しずつその経緯が明らかになるようにストーリーが進行していくため、非常にドラマティックな展開が繰り広げられます。

 RPGにつきものの戦闘シーンですが、コマンド選択式としてはかなり難易度が高く、後述するようにラストの敵を倒すのに大変な労力を必要としました。途中のボス敵クラスでも、きちんと戦術を考えてコマンドを選ばないと、あっというまに全滅させられてしまいます。
  ストーリー一本道 (終盤で1ヵ所だけ自らの判断で行かなければならないところがありますが) でゲーム進行に困らないかわりに、 立ちふさがる敵をいかに倒すか に頭を使います。ただ戦闘シーン自体のバリエーションが豊富で、単体でも楽しめるほどの完成度があるため、苦痛には感じませんでした。むしろ プラスの評価 をしたいと思います。

  グラフィック については、私はあまり重要視しないのですが、他の要素の完成度が高いため、多少なりとも足を引っ張っている感があります。ダメとはいいませんが、シナリオが本格的な分、 あと一歩それに合わせたクオリティ がほしいところですね。

  BGM については、 「シーンに合っている」 という基本を押さえつつ、テンポのいい楽曲がそろっています。終盤は、ストーリー全体を総括するようなBGMとなり、クライマックスを演出しています。


 それにしても、ラストバトルはまさに 「死闘」 という言葉がピッタリの壮絶な展開 でした。回復アイテムをすべて使い果たし、パーティー4人中3人が気絶状態で、あと1回攻撃を受けたら全滅というところで、精一杯のMCを込めた魔法が命中。それで倒したのですから、本当に紙一重の勝利と言えるでしょう。

その後のロングバージョンのエンディング。
総プレイ時間が50時間に届こうかという、市販RPGかあるいはそれ以上の長い長い冒険のあとのお話。
ルナンたちと苦楽を共にしてきたプレイヤーにとって、涙なしには見られない感動の結末です。

ぜひプレイしてみてください。

(2003/02/23)

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