みなさまの励ましとご支援に、いつも大変感謝しております。ご存じのように、2020年1月の終わりに、　 中国において新型コロナウイルスが発生しました。その影響はモンゴルの多くの家庭や会社にも及んでおり、 発生から３か月たって最近になってようやくモンゴルは、今まで習慣化されていなかった、様々な新しい習慣に 慣れてきたと言えます。この新しい習慣によって、私たち自身やモンゴル社会が守られることを願っています。

　学校は休校中で、教会も閉鎖されています。アジア・アウトリーチ・モンゴル（ＡＯモンゴル）としては、 人との接触を避けるために、学校での生徒に対する働きや牧師やリーダーたちの訓練を延期しています。 モンゴルの財政は強いとは言えず、医療制度も弱いのが実情です。 これらは、新型コロナウイルスに対する戦いにおいて最大の弱点となっています。

　貧困世帯における新型コロナウイルスの影響は特に深刻化しています。仕事をすることが困難となり、 日々の生活が苦しくなっているのです。さらに、これらの家庭に対して、新型コロナウイルスに備えて守って いくための財源を確保することが難しいのです。貧困のゆえに感染リスクが高くなり、感染してしまうと生活が 維持できなくなってしまいます。貧困世帯の出身者は感染しやすいうえ、ウイルスを社会に拡大させてしまう 大きな要因となっています。私たちが行っているライフ・スキル・プログラムという働きに参加している子どもたちの 多くが貧困世帯に属しています。この子どもたちは、学校給食によって十分な栄養を摂取することができていました。 彼らの保護者は子どもの医療費を支払い、食事を十分に与えることができていなかったのです。 ましてや今、その子どもたちが家にいるとなると、家計への負担は大きくなっています。そこで、 ＡＯモンゴルはこれらの世帯に、基本的な食事と衛生に必要な物を提供し、支援していくことを計画しています。 食事のために提供するものは、小麦とお米20キロ、食用油３リットル、石けん10個、消毒剤１リットル、手指消毒液700ｍｌ、 そして繰り返し洗って使用できるマスク10枚です。これらは、ナライクやその他の地域の、最も貧困に苦しむ家庭に 優先的に提供される予定です。必要物資を大きな箱やパッケージに詰めて送るのですが、一世帯あたりに、4,000円が必要です。 大きな必要を抱えている貧困世帯に、神様の愛を届けるため、ご支援いただければ幸いです。

　学校が休校しているため、子どもたちは長い時間を家で過ごしています。これは親たちにとって大きなチャレンジとなっています。 モンゴルには、約6000人もの親たちがインターネットを通じて、ＡＯモンゴルのライフ・スキル・プログラムにアカウントを持っていて、 定期的に見て下さっています。私たちから1000キロも離れている村からも、ライフ・スキル・プログラムに参加したいという 切実なメッセージを受け取っています。そこで私たちは、すでにライフ・スキル・プログラムに参加している家庭に対して、 オンラインでも学べる環境を整えたいと願っています。インターネットを通じて、モンゴル中の人々が、聖書的な人格について学び、 子どもたちを聖書的な価値観を持って育てる大切さを学べる、とても良い機会となるでしょう。

　身体的、社会的な距離を置かなければならないこのような時には、ライフ・スキル・プログラムの教師たちがビデオを 用いる方法において上達してくれることを願っています。講義内容を録画し、それらをインターネットで流せるように ホームページの更新をしています。今までは届けることのできなった地域まで、私たちの働きを届けることのできる 良い機会であると信じています。そのようにして、モンゴルの国と社会とに、今まで以上に、福音による良い影響を 及ぼすことができるでしょう。在宅での仕事が余儀なくされている時にこそ、計画をもって取り組むことで、 スクリプト作成の技術や講義をビデオ録画する技術、他にも、オンラインでビデオを見る人々のフォローアップ技術 について学ぶことができるのです。オンラインによるライフ・スキル・プログラムを10 か月間続けるには、ホームペー ジを新たにし、録画と録音設備を購入しなければいけません。予算として約100 万円を必要としています。

　このような世界的な危機状況がいつまで続くのかは分かりません。ですから、６月以降も不測の事態に備えるため 計画を立て、最低でも６か月間はスタッフの給料を確保しなければなりません。今回の危機を通して、数年間も一緒 に働き、共に成長してきた優秀なスタッフを失いたくはありません。今のスタッフを失うよりも、新しいスタッフを 雇い訓練する方がはるかにお金のかかることだからです。このような状況下にあってご協力をご検討いただけました ら幸いです。私たちのニュースレターに目を通してください。10 名のスタッフを６か月間雇うには、約220 万円が 必要となります。この金額は、先行き不透明な経済状況にあってとても大きな金額に見えることだと思います。しか し、宣教のためにささげるお金は、１円であっても非常に価値あるものです。ご支援を考えて下さるならば、アジア・ アウトリーチ・ジャパンにモンゴルと指定してご献金ください。

　新型コロナウイルスのパンデミックは今後どのような変化や課題を突き付けて来るのかは定かではありません。私 たちや社会の働き方が大きく変わっていくかも知れません。しかし、私たちと私たちの社会とに対する神様の愛は 変わらないことだけは確実です。神様の民が光り輝く時でもあります。世界が暗い時ではありますが、神様の知恵を 求めて、神様の希望が私たちの社会に与えられるように、一緒に祈ろうではありませんか。そして、神様が必要を備 えてくださり、この危機的状況に立ち向かうための肉体的・霊的力を授けてくださることを期待して共に祈りましょう。