アジア・アウトリーチ・AR221

 ゴー・フォース・アジアの主幹であるスタンレー・ジェラード師が9月の中旬から10月初旬にかけて来日した。 すでに過去5回の来日を通して、日本の各地でメッセージを語ってくださってきたが、今回は四国地方、沖縄地方、 関西地方の教会でご奉仕くださった。ここにそのメッセージの概要を紹介させていただく。

 イエス様の救い

 私は、シンガポールで生まれ育ちました。父は英国軍隊に働く軍人でした。そして、家族を連れてマレーシアに引っ 越すことにしたのです。しかし、それはうまく行きませんでした。兄が急に亡くなったために、私は9時から5時ま で保険会社で働いた後に、夜の6時から12 時までレストランで働かなければならなくなりました。困難な日々、労 働の苦痛、家族を養う重荷が私の肩にのしかかりました。自分は、どうして生きているのだろう?と思いました。そ して、神を求めたのです。
 ヒンズー教の寺院に行きました。そこには大勢いる神々がいました。ベルをならして起こそうとしましたが、だれ も起きてくれません。次に仏教の寺院に行きましたが、そこにも神はいませんでした。マレーシア神学校(プロテス タント)のチャペルの前を通った時、中を覗いてみると、そこには喜びに満ちた顔の人々が集まっていました。そこ に引き込まれて行きました。チャペルの中に入ると人々がハグをしてくれました。そんなことは生まれて初めてでし た。けれども、そこに座っていると何故か涙が出てきたのです。誰かが私を後ろから抱いてくれました。イエス様で した。私は、イエス様を信じて、喜びに満たされました。
 それから私は大いに祝福されました。妻と子どもたちも与えられました。献金も多く捧げました。保険会社の休み には、宣教旅行に出かけました。会社での働きも祝福されて、高い業績を上げることができました。

 献身の招き

 そのような只中、ある晩、眠ることができずに、夜中に起きて、リビング・ルームにやって来ました。イエス様は 私に家の中にある様々な物を見せてくださいました。そこで私は、それらを与えてくださったイエス様に「感謝しま す!」と言いました。するとイエス様は、「わたしに従って来なさい!」とおっしゃるのです。それは、フルタイム でイエス様に仕えるようにという意味であることが分かりました。しかしその頃、まだ息子と娘は小学生でした。で すから私は、イエス様と格闘しました。
 最終的には、会社に辞表を提出しました。それからも、神様は私を祝福してくださいました。

 アジア各地での神様の驚くべき働き

 最初、タイの働きに遣わされました。それからカンボジアに行きました。カンボジアは、ポル・ポトが200万人 の国民を殺したと言われる国で、むずかしい国でした。しかし、現在は教会が急速に成長している国となりました。
 その後、パキスタンに行くことになったのです。パキスタンはイスラムの国であり、テロリストの国でもあります。 ですから、正直行きたくはなかったのです。けれども、このような国でも神様は不思議なことを見せてくださいまし た。女性に働く技術を与えるために、裁縫訓練学校、美容師学校などを始めました。それらを通して、救われる魂を 起こしてくださり、最初20 人だった教会がわずか5年の間に200人に成長しました。現在、教会リーダー養成の 働きが地元の牧師たちによって、全国に広がっています。
 その次に、バングラデシュに行きました。バングラデシュもイスラムの国です。しかし、神様は特別な方法で福音の 前進を助けてくださっています。今年、小学校を開校することができました。その土地の持ち主はイスラム教徒の人 だったのです。地元の牧師や教会開拓者も手伝って非常に安い値段で建物を建てることができました。250名の子 どもたちがここで学んでいます。3月に開校式が行われました。土地の提供者であるイスラムの人がそこに来てくだ さいました。そして、開校式の後、この場所でキリスト教会をしても良いと言ってくださったのです。

 マレーシア・祈りのリバイバル

 私が住んでいるマレーシアでも最近大きな変化が起こってきています。しばらく前に、外国から預言者たちが送ら れて、マレーシアに対する警告が行われました。「マレーシアは腐敗して来ている。今こそ教会が立ち上がるべき時 である。そうでないならば、この国は滅びて行くであろう。」というような内容です。
 マレーシアの教会は、今から30 年くらい前に成長しました。けれども次第に教会は、聖霊様をどこかに閉じ込め てしまい、プログラムやイベントが中心となり、多くの人々が祈り会には集わなくなってしまっていたのです。
 一方で、マレーシアも基本的にはイスラムの国ですから、キリスト教会に対する締め付けが強くなってきました。昨 年も私の知っている牧師が二人誘拐されました。未だにどうなったか分かりません。
 こうした状況の中で、クリスチャンたちが神のみ顔を慕い求めて祈り始めたのです。すると、神様はご自身のご臨 在を現わし、天から油を注いでくださいました。祈る民がどんどん起こされ、祈り会が祝福されました。それは、教 会から教会へクリスチャンからクリスチャンへと拡大しています。

 日本覚醒の訪れ

「わたしの名を呼び求めているわたしの民がみずからへりくだり、祈りをささげ、わたしの顔を慕い求め、その悪い 道から立ち返るなら、わたしが親しく天から聞いて、彼らの罪を赦し、彼らの地をいやそう。」(第二歴代誌7:14)
 私は、預言者ではありません。しかし、アジアの諸国に神様が訪れてくださっているのを見、経験した者として、 神様は日本を決して忘れておられないと信じています。そして、神様の覚醒はマレーシアでそうであったように、こ の日本でもまず神の民であるクリスチャンと教会から始まるのです。
 私たちがすべきことは、神様の前にへりくだること、祈ること、み顔を慕い求めること、罪を悔い改めることで す。私たちは、クリスチャンであっても罪を犯す者なのです。知らず知らずのうちに自分中心になり、高慢になって います。
 私には、日本への重荷が与えられています。これからは、今まで以上に頻繁に日本を訪問したい、愛する日本の みなさんと一緒にここで起こる覚醒を体験したいと思います。



アジア・アウトリーチ

アジア・アウトリーチ・ジャパン・・・アジア・リポート No.221

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OCTOBER - DECEMBER 2017.