動脈管開存症
Patent ductus arteriosus



<所見ポイント>
a)短絡血流の有無
 断層像での動脈管自身の観察は困難なことが多いがカラードプラ法では左右肺動脈分岐部やや左肺動脈側より肺動脈弁方向に向かう収縮期、拡張期を通じた短絡血流が比較的容易に検出できる(図20)。
 

b)大動脈弓直下の下行大動脈すなわち動脈管後での拡張期逆流血流の有無
 動脈管前後では拡張期血流が順流から逆流血流へと変化する(図21)。この逆流血流は腹部大動脈でも観察される。
ただし高度の大動脈弁閉鎖不全を有する場合は大動脈弁閉鎖不全に伴う拡張期逆流血流が存在するので注意を要する(前号の大動脈弁閉鎖不全参照)。