肋骨弓下−4腔断面
subcostal 4 chamber view



1)画像の描出
 先の肋骨弓下−矢状断面での探触子を約90度時計回転方向に回転させ頭側を見上げるように探触子を大きく傾ける(探触子の頭は足方へ傾く)(図15)と肋骨弓下−4腔断面が描出される(図16)。この時比較的強めに探触子を腹部に圧迫した方が良好な画像が得られ易い(静止画像の記録はほとんど心尖−4腔断面と同様で両心房が最大となる収縮末期が適している)。

2)観察ポイント
ほとんど心尖−4腔断層像と同様であるが
a)右室、左室、右房、左房腔のバランスはいいか(要経験)
b)心室、心房中隔の欠損や瘤はないか
(超音波ビームが心室中隔、心房中隔に対して直角に近い角度で投入されるため両中隔エコーが描出しやすい)
c)三尖弁の弁尖付着部位が三尖弁輪より心尖よりに位置していないか
d)中隔尖の付着部位が僧帽弁の中隔付着部位よりすこし心尖よりに位置しているか
e)右室壁は肥厚していないか
f)右室壁、左室壁、中隔の運動異常はないか