アマゾン中流域の町、サンタレン。ここに住む人はアマゾンの中でも裕福な人々らしい。

 ベレンとマナウスのほぼ中間に位置する都市サンタレンはアマゾン河で最もきれいなビーチを有する港町であった。

町のいたる所でヘッジ(ハンモック)を売っている。

 サンタレンに着き、町を散策していると、ヤンキーっぽい兄ちゃんが俺に向かって手招きをしている。ちょっとドキッ!としたが、勇気を出して歩み寄ってみる。すると、「どこから来た?」「どこへ行くんだ?」と聞いてくる。「釣具屋に行きたい」と言うと「俺が連れて行ってやる」と言って仕事中にもかかわらず俺をちょっと離れた釣具屋まで案内してくれた。
 用事を済ますと、「次はどこに行きたい?」「次はどこに行きたい?」と聞いてくる。で、お言葉に甘えていろんな所に連れて行ってもらった。彼は英語が少し出来たので助かった。こっちが心配するくらい仕事をサボって俺を案内してくれた。どんな所にも必ずと言っていいほど世話好きな人はいるものだ。

 せっかくアマゾンにいるのだから、そろそろ釣りでもしようかと思うが、どこでどうやって釣りをすればいいのかわからない。そこで、アマゾン河にいた猟師に声を掛けてみる。すると、「今は雨季なのでこの辺りに魚はいない」と言われた。そこで、「俺は釣りがしたい。釣れる場所まで連れて行ってくれ。」と頼んでみる。「ここからボートで3時間かかる。今日は遅いので無理だ。明日、朝6時にここに来い。」と言われ、翌日集合場所に行った。
 上の船は、われらが「フリッパー号!!」。フリッパーってイルカだったっけ?

朝5時起きだったので、かなり眠い。しかも、ポイントまで3時間かかるので暇を持て余す。で、寝ることにした。ハンモックは本当に寝心地最高だ。

 釣りのポイントに着き、近くにあった知り合い!?の民家で食事をいただく。1番左が猟師兼本日ガイドのヘッジファルド。その隣が同じく猟師兼ガイドのハイムンド。右の彼は民家の住人。

何者????

俺が必死でルアーを投げているすぐ横で投げ網を打つハイムンド。
「こんなんしたら魚逃げるやん、、、」

魚はいっぱい捕れるのだが、本日のターゲット、ピーコックバスは1匹も網にかからなかった。
「ここに、ピーコックバス、おらんのと違うの、、、、、!?」

1泊2日で1匹も釣れず、、、。
猟師の働きがあまりにも悪いのだ、、、、。高いカネ出したのに、、、、、。

淡水イルカがいっぱいいる。サンタレン近郊のアマゾン河は、水が濁っているアマゾン本流と水がキレイなのタパジョス河が、交わることなく延々流れている。イルカは濁っている所にひそみ、きれいなタパジョスから濁りに迷い込み方向を見失った小魚を、超音波を使い効率よく捕食するのだ。なかなかに賢い。 

決して交わることなく何百、何千キロと流れ続けるのだ。

その夜はハイムンドの家に泊めてもらった。もちろんベットはハンモック。5人家族でとてもアットホーム。
ハイムンドが俺のルアーを欲しがったので、仕方なく、3個あげた。しかし、これが後の釣りに響いてくるのだった、、、。

ハイムンド自慢の娘。とても人なつっこい。

翌日、ハイムンドがサンタレンの市場を案内してくれた。

 やはりアマゾンの市場はおもしろい。高級熱帯魚が無造作に並んでいるのだ。たまに見たことも無い魚に出会えるとすごくうれしくなる。

 これが、ファリーニャ。いもを乾燥させて作ったもの。味はほとんど無いのだが、ブラジル人はこれがたいそう好きでどんな料理にもこれを大量にふりかける。成分のほとんどがデンプンであり、それを食べるブラジル人の「ウンコ」はすごく軽い。水洗便所でもウンコが軽すぎて水になかなか流れないのだ。レバーを押してもクルクルと回転するだけである。何度、他人のウンコを流したことか、、、、。

 市場でサンタレンに住む日本人に出会う。神奈川県出身の渋谷(しぶたに)さん。日系ブラジル人の奥さん(写真右)と結婚してアマゾンに住むことを決めたという。現地でアセロラを栽培していると言っていた。

 日本人が経営している日本料理屋さん。久々の日本料理はおいしかったが、やはり現地風にアレンジされているのでちょっと味が違う。

 洗濯はホテルのバスルームで行う。その後、部屋に干すのだが、湿度が高いためなかなか乾かない。チェックアウトまでに乾かなければ、もう最悪。アマゾンの水は日本のように消毒に力を入れていないので、雑菌がいっぱい。それで洗った洗濯物を半乾きのままカバンに詰めると瞬く間に雑菌が繁殖し、衣服からは異様な臭いを発するのだ。 これには何回もやられた、、、、。 サンタレンで4日過ごしたあと、灼熱の町、アマゾン最大のマナウスに向かう。