2015 レンタカー&キャンプの旅
inアメリカ
亡くなった友人が「やりたいことは、できるうちにやった方がいいよ」と教えてくれた気がします。そして初のアメリカ行きを決めました。
いつものように低予算。そして、今回は初めての海外キャンプ。ダッチオーブンをスーツケースに詰め込んでサンフランシスコ行きの飛行機に乗り込みました。
サンフランシスコ空港のハーツレンタカー。広大なスペースに膨大なレンタカーが出発を待っている。
日本から予約していったが、配車までに1時間以上列を並ぶことになる…
そして、当てがわれた車は・・・カローラ。夢がない、花もない、異国らしさが微塵もない。でも安心のメイド・イン・ジャパン。一人旅で最も重要なことはリスク管理である。そう、車のトラブルはなんとしても避けなければならない。
車に乗り込みサンフランシスコを目指す。しかし、いきなり異国の高速道路を走らなければならない。標識の見方もわからんし、左ハンドルのためジャンクションの右左折で何度も道を間違える。
車の運転に自信のない方は、いきなり高速道路を走らないルートを組むことをおすすめする。
冷や汗をかきながら、サンフランシスコに到着。有名な坂とアルカトラズ島。世界でもっとも有名な刑務所で、映画「ザ・ロック」の舞台にもなった。
ゴールデンゲートブリッジ。「X-MEN」や「猿の惑星」など、様々な作品の舞台になっている。
巨大なスーパーマーケット「ウォルマート」。食品、日用品、カー用品などなんでもあり。まずはここで明日からのキャンプグッズを購入する。2m×2mのテントを3,000円程度で購入。使い捨てだから安物で十分。
雨を心配してタープを購入しようとするが、どのウォルマートにも置いてなかった。
「ヨセミテ国立公園」
今回の旅の中で最もさわやかな空気に満ちていた。アルプスを思わす山岳地帯と荘厳な岩山の数々に、旅のしょっぱなから圧倒された。
合理的ではあるんだけど・・・
ヨセミテはアメリカでも人気が高い。もし公園内でキャンプする場合は数か月前から予約しておくこと。すぐに満員になる。
右下にいてますよ。
「セコイア国立公園」
数多くの巨木が生息しているセコイア国立公園。今回の旅で最も楽しみにしていた場所である。巨木フェチにはたまらない!!
キャンプ場に到着したときは日が暮れていた。朝目覚め、トイレに行くとこんな標識が・・・ ガラガラヘビが出るんだとか・・・
アメリカのキャンプ場は明かりがなく真っ暗なため、踏んでしまう可能性もある。それにしてもピクトグラムがかわいい。
30mをゆうに超える巨木がそこらじゅうで倒れている。
右下にいてますよ。
トランプが大統領になったことに驚かない者でも、この松ぼっくりの大きさには驚かなければならない。
落下の直撃を食らったとしたら・・・血の気が引きますね。。。
3階建くらいありそうな巨木の根っこ
倒木をくり抜いて居住していたんだとか。
園内には落雷により燃えた多くの巨木があったが、新しい命も芽吹いている。
落雷対策の避雷針はあえて設置されていない。アメリカの国立公園は極力人間が手を加えないようにして自然治癒力をなくさないようにしている。
「シャーマン将軍の木」
地球上の最大生物!てっぺんが見えない。
ちなみに高さ84m。なんと自由の女神よりもデカい。
「ラスベガス」
砂漠の中に作られた人間の欲望が渦巻く街。そしてグランドサークル観光の起点となる街。
ホテル ベラージオ
「オーシャンズ11」等でお馴染みですね。
シルクドソレイユ 「O」(オー)
ちょうど誕生日だったので、記念に鑑賞しました。本場のショーは一切の妥協なく、夢のように不思議なステージの連続でした。
「グランドキャニオン」
死ぬまでに行きたいと思っていた場所。しかし、前知識がありすぎると・・・感動は薄れるものですね。
日の入りに間に合いました。
日本人カップルのハネムーンです。
こちらは日の出です。日が昇るにつれ渓谷の凹凸が浮き上がってくる景色は圧巻です。
国立公園内のキャンプ場
スペースが広く、隣の方の声はほとんど聞こえません。しかし、アットホームなキャンプ生活を想像していた私は寂しくもありました。出国前は「お前は日本から来たのか!こっちに来て一緒に肉でも喰おうぜ!」的なことを考えていたのですが、そのような出会いは皆無でした。みなさん粛々とキャンプされています。
なお、各サイトにたき火台が設置されていて、テーブルと椅子も備え付けられていました。これはすべてのキャンプ場でも同様でした。
グランドキャニオンは富士山と同じくらい標高があり、夜は4℃くらいになります。焚き木がなかったため、松ぼっくりで暖を取りました。
アメリカ人は観光バスくらいのキャンピングカーでサイトに乗り付けます。スケールが違いますね・・・
テントのすぐそばまでエルクの群れがやってきました。日本の鹿の1.5倍くらいあります。このオスは6頭のメスとハーレムを形成していました。
グランドキャニオンをトレッキングします。展望台から眺めるだけでなく、少しでもトレッキングすることを強くおすすめします。
「邪魔やから端に寄れ!」と高圧的に言われました。
巨大なキャンピングカーで乗用車をけん引しています。この乗用車はキャンプ場での足になると思われます。このような構成の車両を何台も見ました。
ハーレーでもけん引・・・
アメリカ人は何でも引っ張ることが好きなんですね。
「アンテロープキャニオン」
インディオの末裔、ナバホ族が管理する人気スポット。鉄砲水が作り出した自然の芸術にただただ驚嘆。
待合所
アッパー・アンテロープキャニオン。こちらは混んでいる。
こちらはロウアー・アンテロープキャニオン。アッパーよりも人が少なく、じっくりと見学できる。
北斗硫拳の「摩闘気」のようですね。
ホースシューベント
コロラド川が馬蹄形に流れている。
レイク・パウエル・リゾートのキャンプ場。
雰囲気最高!
知る人ぞ知る「ザ・ウェーブ」への許可証を得るための抽選会場。なんと倍率50倍!1週間通っている日本人もいた。結果、外れてしまった・・・
しかし、この落選がおもしろい出会いを引き寄せた。
抽選会場で出会った日本人4人が落選に肩を落としていた時、その中の誰かが「ホワイト・ポケットに行きませんか?」と言った。ザ・ウェーブほどメジャーではないが、なかなか興味深い場所だという。しかも許可証も不要とのこと。ただし、そこに行くにはツアーでないと難しいらしい。しかも高い・・・。
皆で知恵を絞った結果、リスキーだが四駆の車をレンタルしてイチかバチか行ってみようということになった。私は不安だったが、他の3人は行く気満々である。
さっそくレンタカー会社に行き、Jeepを選択。契約書に目を通すと、「戻ってこれなくなった場合は引き上げに7万円必要」と書かれている。よくわからないまま7万円を保証金として取られる。
一同昼食を購入しホワイト・ポケットをめざす、、、が、、、この車、ブレーキが全くきかない・・・・
この辺りはまだ余裕です。しかし、灼熱です・・・
途中にあったトイレの前にはエマージェンシー・ウォーターが置かれている。周辺に水場はなく道に迷えば命の危険もある。事実、2013年には遭難による死亡事故で3名の方が亡くなっている。
徐々に砂が深くなり、タイヤがグリップせず車が坂を登らない。エンジンはオーバーヒート気味である。ここであきらめて帰る人もいるのだろう。そのための保証金7万円なのか。納得。
気合一発のフルスロットルで難所を通過できた時、メンバーの一体感が生まれた。
「ホワイトポケット」
地球上にある地球らしくないところ。そこは異次元の空間に迷い込んだかのような場所である。そして今回の旅で最も感動した場所。
今後メジャーになると、きっとザ・ウェーブのように入場制限がかかるだろう。
ホワイト・ポケットに到着!
こんなへき地にマツモムシ君が!うれしくて童心にかえる。でも、こいつに刺されると痛いんだよなぁ・・・
同じ悪路を戻ります。楽しんではりますね(笑)
「ブライス・キャニオン」
その景観を構成している土質はグランドキャニオンと同じであるが、土柱人の集会場のようである。
小学生の遠足と思われる。
リスはどこにでもいる。
人が落とす食べ物を狙っている。
プレーリードッグの生息地。
でもなかなか出会えない。
「ザイオン国立公園」
立ち尽くす巨岩と水の楽園。川をじゃぶじゃぶ遡るトレイルの人気がある。
冷たい川をじゃぶじゃぶと歩いていきます。巨岩に囲まれているので陽の光がほとんど届かない。でも楽しい!
キャンプグッズを「ご自由にお持ち帰りください」的スペースに置いて帰る。さっそく数名が物色に来た。
「ラスベガス」
グランドサークルを回って、起点に戻ってきました。
帰路はロサンゼルス国際空港から。
レンタカーの返却もシステマチック。次々とレンタカーが戻ってくる。車の傷のチェックもあまいあまい。
大まかな走行ルートです。
「アメリカのキャンプに興味のある方へ」
想像以上にアメリカのキャンプは敷居が高くないですが、覚えているうちに注意点を書いておきます。
1 テント2m×2m、エアマット、エアマット用電動空気入れは現地のwalmartで購入するのがいいと思います。もちろん持参できればその方がよいと思いますが、私はテントを持っていかない分、快適なキャンプグッズを持参しました(ダッチオーブン、バーナー2個、真冬用の寝袋など)。
2 walmartは郊外にかなり出店しているので容易に見つけることができます。全て揃えても65ドル程度です。帰国前にキャンプ場に設けられた「自由にお持ち帰りください」的なスペースに置いて帰りました。置いた瞬間、さっそく数名が興味を示して話しかけてきました。
3 どこの店にもタープは置いてありませんでした。アメリカ人はそもそもタープを使用しません。今回、奇跡的に雨に降られませんでしたが、雨の時彼らはどうするのでしょうか?日本からの持参をお勧めします。
4 食材は、現地のスーパーで購入するか、大きな国立公園内には結構な規模のスーパーがあるので、そちらで購入できます。野菜は一個単位で販売されているので助かりました。ただし、肉類はキロ単位で売っているので、店員さんに「もっと少なくパッキングしてくれ」と伝えると対応してくれることもあります。
5 walmartでクーラーボックスを購入するのもいいと思います。2000円程度でコールマンのが売っていました。氷はどこででも購入できるので心配無用です。キャンプ場でも購入できます。
6 1番重要なことですが、キャンプ場は日本で予約していくべきです。しかも、数ヶ月前から。アメリカ人はキャンプ大好きで、人気のある国立公園内のキャンプ場は約半年前から予約で埋まります。ネットで簡単に予約できます。
7 蚊などの虫は皆無でした。
8 シャワーやランドリーは国立公園のキャンプ場であっても、ない場合があります。
9 テーブル、椅子、焚火台はどこのキャンプ場にもありました。焚き木は現地のスーパーなどで購入できます。マツボックリがよく落ちているので、着火剤代わりに使用してもいいでしょう。
10 空気がかなり乾燥しているので、洗濯物はよく乾きますが、さかむけがひどくなります(笑)
11 ほぼ毎日満点の星空を鑑賞できました。天の川もくっきり見えました。それだけキャンプ場には街灯がないということです。夜はほぼ真っ暗です。
12 キャンプ場によっては、熊やガラガラベビが出るので注意が必要です。
13 炊事場はありませんので(おそらく野生動物を防ぐためだと思われます)、使用済みの食器はクッキングペーパーで拭き取った後、軽くペットボトルの水で洗い流していました。
ざっとこんな感じです。また不明な点があればお尋ねください。異国でのキャンプ、人生の1ページにいかがですか?