自立に向って       

       

                ボーイスカウトは、青少年の最高の野外活動である。

                                       
            大自然にふれ、奉仕活動を通じて様々な人と接しながら、たくましく生きる
           力や社会性を養い、基本的な生活習慣を身につけ、互いの友情を深めていく
           ボーイスカウト活動は、まさに人間生活の原点であると言えよう。
            心身障害児スカウティングのねらいは、可能なかぎりあらゆることに、普通
           (ノーマル)に保つことにある。「ほかの人とかなりちがっている」と意識して
           いる人がいたとしても、スカウティングを通して同じ「ユニフォーム」を着用し
           「おきて」をまもり、さらに「奉仕」活動もできうるかぎり行うことによって、
           一般の少年と同じにというこを発見することが出来る。
            「進級」については障害があるからといって、他の少年達と差異を求めは 
           しない。ただその能力にあってどれだけ努力をしたのか、私達はそのプロ
           セスが大切であると考えている。だから当然健常者と同等に行うことが基本
           である。しかし問題がある。彼ら一人一人の能力の範囲において、挑戦され
           るべきである。画一にはならない。理解が必要であろう。そのために一人
           一人の個々の目標を作成しそれに挑戦するのである。
            いま、バリアを取り除けとみな声大きく言っている。どのように問題点を
           取り除くのか、が大きな課題の一つといえよう。ハード面とソフト面があり、
           特にソフト面の目に見えない私達頭の中のものをいかに段差をなくすのか
           ご理解をいただくために、いかに平にするのか難問が山積みしている。
    
            わがチームは健常者と切り離して活動を行う。
           この活動の目的はあくまでも、彼らの「自立」をするために、スカウティングを
           通して活動を行っていく。保護者はいつまでも若くはない。今のうちに自立を
           目指さなかったら、手遅れになってしまう。
           例えば、自分でキップを買い、保護者と手をつながず同行する等、この社会
           に溶け込めることを願ってボーイスカウト活動を進めていく。
            これら活力に満ちたあたたかいふれあいの心が、現実に向かって力強く
           前進するのです。