25団の話題      


            25団では、スカウト達が何かできることを、模索しています。


                「海外派遣・韓国国際アグーナリー参加報告書」

                  その18ー1 馴らし運転
                  その18ー2 大会開会
                  その18ー3 架橋に入ってきた


     わが団では、結成以来の念願であった海外派遣を平成19年5月22〜28日
     (大会は24〜26日)韓国済州島で10ヶ国のスカウト達と生活を伴にしてきた。

     日本代表として(指導者=2、スカウト=3) 神戸77団から2名、
     25団から3名、計5名で派遣隊を結成して参加をした。

     役務分担
     団長=渉外担当  隊長=隊員管理 副長=生活担当 写真担当 召集担当

     4月30日=兵庫連盟から正式参加発表がある。

     5月16日=日本連盟より派遣団任命式があり、派遣団の団旗授与される。

     5月18日=25団は尼崎市長敬訪問する。


    その18−1 馴らし運転

    5月22日=慣らし運転1日目。関西空港よりKL734便(9時30分発)にて
     出国する。

     さっそくハプニング発生!!出国の荷物検査で金属探知機に引っかかる。
     手荷物の中にステンレス製水筒を忍ばせてくる。(中は空)
     ヒョットしたらペットボトルもと頭によぎったが、これは入っていなかった。
     荷物を全部出して点検される。なぜ持ってきたのか、使用目的は、等質問
     される。隊長は頭の中「真っ白」冷房がきいているのに全身汗びっしょり。
     もうふた汗かいたよ。
     (隊長のひとり言=あれほど言っといたのになぁ〜)

     韓国の風習、食事等に慣れてもらうために2日半早く出発する。
     特に「キムチ」はみなの口に合うか心配だ。

     韓国済州島フライト1時間20分で到着。無事入管手続き完了。
     「バンザイ!」・・・ (当然のことだ)

     観光案内場でバス乗場を聞き、路線バスに乗車する。
     こちらは日本語で、運転手は韓国語でわいわいと話しKALホテルの前で
     降ろしてくれた。バス停のないとこで止めてくれた。無事到着。
     (韓国語は大きな声になると、怒られている感じがする。)

     済州島の面積は大阪ぐらいの大きさがあり、島の中心に1,950mの
     山がある。人口は55万人で、山の麓で生活をしている。周辺は海である。
     米は溶岩を粉にした土なので出来ない。米、石油は100%輸入である。
     野菜は、清水が豊富であるため生育も素晴らしい。どっさりと収穫がある。
     食は海の幸が豊富、黒豚、野菜、キムチが大変おいしい。
     水は溶岩でろ過され、3,000mの地下に大きな水がめになっている。
     そのまま飲める。水の味がする。おいしい!!。
     鉄道はない。車社会である。島中道路は整備されている。
     しかし、島の人によると延々と工事中。いつに終わるのか不明とのこと。

     ホテルに荷物を置き、昼食と周辺の散策に出る。
     15〜20分歩くと巨大な市場が現れる。縦横斜めにある通路、まさしく迷路だ。
     通路の両端には獲れたてピチピチした魚、さかな、どの店にも同じような魚が
     どっさりと並べられている。大変な量だ。
     全部売れるのか? 本タイのでっかい開きの一夜干し骨に気をつけてがぶりと
     食べる。これは最高だ。(試食) 

     そろそろ昼食の時間だ。韓国で初めての食事だ。当然韓国料理だ。店を
     探す。ところがスカウトは中華料理だと言う。3対2でスカウトの勝ち。
     申し合わせもしていないのになぁ〜。・・・(波長が合っているよ。ま〜いいか)

     夕食は、済洲島名物サシミ料理だ。注文して10〜15分待たされる。料理が
     出てくるまでキムチ2〜3種類、ナムル(野菜の湯がいたもの)等前菜が
     次から次と出てくる。
     どれだけ食べてもよい。メインが出てきたときはお腹いっぱいだ。
     にもかかわらず、全部たいらげる。(食欲旺盛。幸先よし!)

     帰りにタクシーの運転手が美味しいパン屋があると連れていってくれた。
     朝食はこれにしょう。(ホテルでの朝食代は浮き)
     それぞれ好きなパンと牛乳、ジュースをどっさり買い込んでホテルに帰る。
     スカウト3人、入浴から上がってすぐ白川夜船。(まだ濡れているよ)
     「まくらが違ったらなかなか寝れへんねん。僕らナーバス(nervousness)
     やからな!」が聞いてあきれるよ。(横になったらすぐいびきかいているよ)

     初日であったせいかスカウト達は少し?緊張気味だ。食旺盛、健康もよし。
     トイレも全員で行動をしたので迷子にもならず。この方法で行動することに
     する。 (安堵、安堵!)


    5月23日=慣らし運転(2日目) 済州島めぐり

     今日は一日旅行業者に依頼した2人がワゴン車でガイドをしてもらう。

     島内は鉄道がなく、車社会だ。良く整備された道路、しかし延々と続く
     のではないかと思われるほど道路工事がおこなわれている。
     大阪府ぐらいの小さな島ではあるが、整備された道路をはしるのは気持ちが
     よい。本当に走っても走ってもよい道だ。
     快適なドライブも瞬時で取り消しだ。
     突然「出る」といわれると右往左往だ。前方も後方もドライブインも家も
     一軒もない。当然トイレらしきものはなし。あわてて運転手にいうと「ここは
     左右どこでもトイレ」といってすぐに路端に止まってくれる。茂みからでてくると、
     「あ〜すっきりした!」なんかもっと言い方はないのか!。
     (隊長は安堵のような顔をしているが目がつり上がっている。しかし本人は
     自分の事をすませたのですましたものだ。)

     さあ〜、明日から待ちに待った大会が始まる。できるだけ多くのスカウトと
     交流できるよう頑張るぞ!


   

    その18−2 いよいよ開会。 (滞在3日目)

    アグーナリー日程表
 5月24日   5月25日   5月26日  5月27日  5月28日 
 午 前    到着   室内プログラム 
  (サバイバル
  ゲーム・シルク
  スクリーン他)
  場外プログラム 
  (済州島ツアー)
 キャンプ
 撤営
  
 教育委員会
 表敬訪問

 養護学校訪問
 
 午 後   設営   室内プログラム
  (ATV,シャボン
  玉他)
  場外プログラム
  (済州島ツアー)
 別れ   日本総領事館
 済洲連盟
 表敬訪問

 
  夜  開会式    親睦会   閉会式  ホテル
 宿泊
 帰国


   5月24日(滞在3日目、大会1日目)
    午後から大会中支援をしていただく奉仕者が迎えに来るので、昼食をかねて
    再度あの迷路のような巨大市場を探検する。相変わらずいつ行っても活気
    づいた市場である。
    市場や漁業に携わっている人たちが食べるトポッキ入りのキムチ鍋(餅入り)
    それにおでん、餃子、シュウマイ等お好みの物を注文して一緒に煮てもらう。
    真夏の暑い時でも汗を流しながら食べるこの鍋はおいしい、本当に美味だ。
    出来あがるまで、キムチ、ナムル、それに韓国のりで巻いた「巻きすし」
    (油ぽいがまた違った味?)を食べて待つ。待つ時間もまた楽しい。

    ホテルへの帰り道、日本からきた観光客に会い、すれ違い時に神戸の話題で
    はずんだ。
   
    韓国連盟の日本隊支援担当者が午後16時にホテルまで車で迎えに来て
    いただき、会場に(入村)入る。

    さっそく、役務分担、整理整頓係、進行係を決める。

    宿舎は各部屋にオンドル(床暖房)があり、快適な生活が出来る。
    当初キャンプ生活との案内があり準備をしていたが、出発間際に外国
    スカウトと韓国スカウトの一部が舎営となった。
    (シラフ等野営用品の持参がなくなり荷物の軽量になった。)

    各国には案内支援奉仕者が1名きてお世話をしていただく。
    17時までに各国参加隊続々入村、夕食、打合せ後20時より開会式に望む。
  

    参加国 日本=5 台湾=20 フィリッピン=2 マレーシア=4 香港=10人
         韓国=300(一部毎日バスで参加、分宿しているようだ。)
         一般障害者=100 ボーイスカウト奉仕者=約300人
   
    オープニングセレモニーが華やかに開会のファンファーレとともにスタートした。
    体育館いっぱいに広がるリズムのある音楽がドドーンと鳴りだした。
    すごい音だ。このド迫力はキムチの力か。

    韓国の民報(KBS)若手人気キャスターの司会で各国の国旗が並ぶ舞台に
    大会長、総裁、連盟長、ガールスカウト連盟長、財界関係者等の入場され、
    歓迎挨拶があり
    各国のスカウトも舞台に上がり紹介される。その後、各国のスカウトと記念
    撮影があった。

    今日は様子見であったが、ロビーや各部屋はみな興奮気味。引率指導者と
    しては明日のことも考えると、早く寝てほしい(スリープ、スリープ。)
    本日も食が進み心身とも良好だ。まずはやれやれ・・・・・。

    感想一言=楽しかった。ご飯がおいしかった。もっとたくさん食べたい。
    (食べ物に一番関心があったようだ。体臭もキムチに制覇されてきた。)

   


   その18−3  佳境に入ってきた。(滞在4日目)

   5月25日 (滞在4日目・大会2日目)

    宿舎での食事の仕方も前日のようにとのこと。みな食堂の前に並び、隣同士の
    スカウトたちが待っている間、「ぺちゃくちゃ、ぺちゃくちゃ・・・」よくしゃべる。
    皆それぞれ自国の言葉で手振り身振りで話しあっている。
    理解しているのかな?

    食堂の扉が開いた。ドドドとなだれ込むのかな、と思いきやお互いに先を譲り
    あっている。なかなか前に進まぬ。奉仕のスカウトたちが早く入るようにと促し
    ようやくロビーに一杯いるスカウトたちが動き出した。
    この光景にはびっくりだ。
    やはり「キムチ」はいっぱい入れてくれる。漬物も「たくわん2切れ」がつく。
    これはうれしい。

    「室内プログラム」
    広い研修センター敷地内での活動。迷子になっても敷地内だから、指導者、
    支援者も今まで緊張のしっぱなしであったが、日本チーム担当者から「今日は
    指導者のリラックス日です。指導者も大いにゲームにチャレンジして楽しんで
    下さい」」といってくれた。各国の指導者も燃えていました。
  
    「綿菓子作り」からスタート。効率よく順にいけばよいのに、まずは食べ物が先か。

    コースから戻ってきて「シルク印刷」さっそく自分のTシャツに大会マスコットを印刷
    して、乾くあいだに、「ウッドクラフト」に挑戦。みな置物に挑戦。指導者のいやな
    予感、的中。完成した作品を段ボール箱に入れてくれる。持って帰るのに
    やっかいだぞ〜。

    次は「大シャボン玉作り」だ。彼らの大好きな人気プロの一つだ。「ダダー・・・」と
    順番を待つ列だ。この後ゲームではらすかしだ。「お〜ぃ、めしだぞ〜」
  
    ここでランチタイムになる。やはり「キムチ」がどっさりと皿に盛ってくれる。
    死んでも食べないと言っていた今津君が一番おいしそうに食べていました。

    午後の部。
    食後の運動、萱で縄を編む。韓国の屋根は昔はみな萱葺であったとのこと。
    そして、この縄で屋根をふいたものを大きな萱の縄で止めていくのです。
    台風にも強く、温かい。10メートルぐらいまで縄をなって、これで大縄跳びだ。
    一振りで直径10cmもある縄にはたかれ、みな吹っ飛んでいた。
    しかし、みな痛いのに笑っている。きっと愉快なのだろう。

    次に「シュウティング」=エアーガンだ。空気銃にラムネ玉大きさの中に赤い
    ペンキの入った玉を6〜7m離れた小さな的に打つのです。
    彼らは射撃の名手だ。集中している。

    韓国テレビ放送の取材につかまった。韓国チームと日本チームとの交流、対抗
    ゲームをすることになり、テンションが上がってきた。KBSテレビのスタッフは
    日本チームは人数が少ないので韓国チームに負けないように一緒になって
    応援をしてくれる。白熱して勝負は互角だ。

    次はバギー(オートバイ)だ。みなコーナーでは転んでいるが、免許もないのに
    上手く運転をしている。バリバリと轟音をたてての乗車は壮観。第四コーナーでは
    みなよく転倒をしている。転んでもみな平気だ。わが安全対策委員かすれば、
    「危ない、あぶない!」となる。
    「アッ うちの団委員長だ」いつの間にか、わが団委員長もコースに姿を見せた。
    ストレス解消。
   
    夕方まで、場内でのイベントであったが、集中もできたし、体力も十分に使った。
  
    恒例の食事の行列だ。いつも食堂の前から、エントランス・ホールまでグルグルと
    長い列ができる。
    不思議なことに、いつも長い列の前後に韓国のキム・ディン・ウォン君がいる。
    彼は韓国語で、わがスカウトたちは日本語で話をしている。
    お互い、昼のシュウティングとバギーの話で盛り上がっているようだ。
    「来年神戸で、第10回日本アグーナリーを開催する。ぜひ参加をして下さい。」と
    メモを渡す。キム君も「参加をしたい」と言って握手をしている。

    就寝前に韓国チームの指導者がきて、「あなたは韓国語と日本語で話をして
    スカウトたちが理解をしている。何か特別な手法を用いているのか。その手法を
    おしえろ」とやってきた。
    一瞬とまどったが、「本来ならば、訪問したお国の言葉で話すのが礼儀ですが
    そのような語学力はない。精一杯心から話す、表現をする以外ありません」と
    答えた。納得をしていただいたようだ?。

    夜の部 各国交流だ。演奏、武術、舞踏、音量いっぱいにガンガンリズムが
    鳴り出すと、全員総立ちとなり、それぞれがおどりだした。首を振る者、手足、
    腰、体全体を使って表現をする。ふだんあまり見せないスカウトの個性あふれた
    パホーマンスだ。なかなかのものである。素晴らしい・・・。
    フイーナレになると舞台で踊るもの、韓国のスカウトと手を取り合って旧知の友
    なんとも言えない激しい踊りのなかにも、なんと穏やかでみんなニコニコと
    楽しく踊っている。
    本当に楽しい。

    シャワーを浴び、「さぁ〜寝よか・・・」だが韓国のスカウトが、香港が、マレーシア
    台湾等千客万来。スカウト達のグッズのトレードである。
    なんと・・なんと・・・。それぞれみな自国語で話している。「ろう」のスカウトも身振り
    手振りで「輪」の中にはいっている。
    わが日本隊の8畳部屋も超満員だ。各国のスカウトが入り混じって交換をしている。
    永遠の友、いつまでもお付き合いができればいいな・・・と感じる。

    22時30分就寝。(今夜はスカウトの要望により、スカウトと指導者は別々の部屋で
    寝る。)