日記log 2話? なんかしらんけどソニックが捕まってるシリーズwww



「シャドウ・ザ・ヘッジホッグの捕獲に協力して貰えないだろうか」
「わざわざ海底にある要塞への御招待。食事も乾杯もナシにいきなり仕事の話とはねぇ」
「世界を救うために、どうしても必要なことなのだよ。理解していただけると思っている」

 話をしている相手は、ビジネス用だが最高級のシートに腰掛けている。
 ダークカラーのネクタイに、恰幅のいい体を上品に覆うスーツ、なんとも紳士的。
 だが、巨大モニターの向こう側だ。
 もちろん、相手はYesという返事はハナから期待していない。
 ソニックの手足には、センサー付きの錠をかけられていて、その先にどこかから買ってきたような乳児が入ったカプセルに入っている。無理矢理外せば子どもは死んでしまうのだろう。
 ハッタリだとしても、もしこんな海の底で放り出されれば子どもはもちろんソニックだって生きてはいられない。

「アイツを使った実験って何なんだよ?あのDr.エッグマンでさえ、アイツの身体を使いこなすことはできなかったんだぜ?」
「世界征服などという子供じみた目的ではそれも当然だろう」
「そーだな!…で?お前たちは、どんな武器を作るつもりだ?」
「本来の目的通りに」

 男が端末を操作すると、モニターの端に簡単な化学式が現われる。周期表が読めれば理解できる程度のものだ。
 中央に繋がるひとつだけが光でつぶされている。

「あらゆる病、単なる風邪から難病まですべてを治せる薬、それができるとしたら」
「Nonsense. 必要無いね」
「おやおや。世界を何度も救ったヒーローの言葉とは思えないですね」

 そう、確かにシャドウは彼を作りだしたProf.ジェラルド・ロボトニックの孫娘、マリアの難病を治す為に数々の実験をその身でこなしている。
 もし、マリアの為ならば、シャドウは惜しげもなくその命を差し出しただろう。
 目的はもう決して果たせない。
 ならば、実験の経過も結果も、無意味だ。

「本当にそんな薬ができるというのなら、オレなんて悪魔と同じだろうな。...what do you think?」
「聡い。我々はGUNが支配するこの見せかけの平和から脱却する力が欲しいのです」
「テロリスト、って自覚が無い連中なんだな」
「答えはいつでも構いませんよ。ソニック・ザ・ヘッジホッグ」

 男が笑った。
 モニターが消え、行き止まりの牢獄には黄緑色の蛍照明だけが燈る。
 カプセルの中の赤子は眠らされたままだ。せめてこの子だけでも救いたいのだが。
 脱出の機会は必ず見つける。
 暗闇の圧迫感が無いだけ、プリズンアイランドの牢獄方がマシだったな、と
 ソニックは思った。





↓なんかしらんが脱出できたみたいです。





 灼熱の炎と有毒ガスの混じった黒い煙の中を一直線に走る。
 海底数千メートルあるのだろうか、唯一の竪穴には逃げ惑う人間たちでいっぱいだ。我先に脱出ポッドに乗り込んで、定員をかなりオーバーして乗り切れない者は撃ち殺しているような、そんな状況。
 ソニックは腕に繋がったカプセルをしっかり抱えて、上に逃げてゆくポッドを次々と足場にして駆け上がる。
 着地の反響音が重い音から次第に高く変わり、目指す空が見えてきた。
 見た目は石油の採掘施設にしか見えない。

「ソニック!」

 呼ぶ声に頬が緩む。
 水飛沫をモーター音が消している。
 迫る炎の勢いで空に飛ばされ、落ちた海面に彼は待っていてくれる。

「Hey, Shadow! なんだか大変なことになってるみたいだな!」
「わざわざ罠と解って飛び込むキミにはほとほと迷惑している!」
「Sorry~~~」

 逃げてる間中、相当の衝撃がソニックの体に掛ったが、カプセルの中の乳児にはゆりかご程度だったようだ。今は目覚めて、無邪気にソニックに手を伸ばそうとしている。
 それだけで、少し救われた気分だ。
 モーターボートが追手を散らして岩礁地帯を逃げ回り、白い砂の小島へ入った。
 こんなところへ逃げたって、人工衛星で監視されていればどうしようもないのだが、シャドウには何か考算があるのだろう。ボートから暗号を送ると、島に何かのフィールドが貼られる気配がした。

「これでしばらくは安全だ。・・・そのカプセル・・・子供が入ってるのか」
「手錠繋がりさ。無理矢理外したらドカーン!じゃないのか?」
「・・・爆発物の気配は無い。むしろ、外せばカプセルが開く仕掛けだな」
「なんだよ、ハッタリか!すぐに出してやろう」

 力ずくで手錠を引きちぎろうとするのを、シャドウは見かねて慎重に工具を使う。
 それが外れ落ちた瞬間、カプセルの蓋が開いた。
 乳児の、青い眼は見えているのだろうか、しきりにソニックたちへ腕を伸ばそうとしている。
 すぐに親を見つけてやるから、とその子供に触れようとして、シャドウが制止をかけた。

「様子がおかしい。急に呼吸数が増えた」
「あれ?ホントだ。なんでだよ・・・手が・・・、顔も、腫れて・・・」
「これは、まさかNIDS!? すぐにカプセルへもど・・・いや、もう間に合わない」

 都会の無菌に近い病院などではない、こんな海のど真ん中では、僅か数分で・・・。
 普通の人間には良性の常在菌などでもこの病の子供には耐えられない。
 たまらずソニックが子供を抱きしめる。


 その手の中で命が終わった。


 ふたつの、静かな悲しみと、燃え上がる怒り。
 が、ソニックの腕にある手錠の痕からピリピリと奇妙な痺れが走った。


『前のGUNとの戦闘で、僅かですがシャドウの血液を採取できました。たった一回分だけあらゆる病に使える特効薬があります。いずれソニックさん必要になるでしょうから保管場所を教えておきましょう』


 逃げるときに聞いた、あの男の声。
 切れるほど、唇を強く噛んだ。

「シャドウは、手を退いてくれ」
「任務でなければそうする」
「じゃあ任務を無視するんだな。助けてくれたことは感謝している」

 死んだ子供を、今は棺になったカプセルへ戻し、ソニックは空を睨む。
 こちらはステルス状態になって見えないのだろう。偵察ヘリが小島の真上にくる瞬間を狙って、高く高くジャンプする。次の戦いにはタイムリミットがありそうだ。

 その姿を見送るシャドウの腕から、通信機のアラームが鳴った。
















何故かソニックさんが捕まったり酷いめにあったりするシリーズwww

popocoさんが描いてくださるようだ!wwwww
漫画かな?かな?wktk!!!!!

もう1本、続きの話を書いてますが、それはまた後の機会に。


2010.01.12


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