日記 log2  全部で5つ!





スペースソニック5!リポート1


 スペースポイントXX(ダブルエックス)PM11:59
 シャドウは巨大なパラボラアンテナの前にしゃがみ、その中からひそかに発せられるエネルギー派を察知した。

「これは一体…まさか、ドクター…」
「みーたーなー?シャドウ」

 忍び寄る影にも気付けず、接近を許してしまった。さらに、ドクターが手にした電磁投網が頭の上に降ってくる。

「う、うわああー!」

 細かな網の中で、シャドウは強烈な踊りエネルギーにさらされてしまった…。



 局長からの連絡で、突撃リポーター・ソニックは中継艇で現場に向かっている。
 なんだか不思議な事件だが、面白そうな予感が止まらない。
 ディレクターズシートでコーヒーを飲んでたエミーが、カップを下して電波チェックを始めた。

「ソニック、そろそろナゾのダンシング集団が踊り暴れているという空域よ」
「OK!」
「小型艇、出るよ!」
「任せたぜ、テイルス!」

 いつも通りのスタイルで、飛び出してゆく準備は万端!

「それじゃあ、張り切っていくわよー!」

 エミーの合図で、テイルスが操縦するミニ中継用小型艇がばひゅーん!と空を駆けてゆく!



『ジングル〜通常〜』

 ソニックはひとりマイクを握りしめて、奇妙な事件の舞台になったスペースシップ・シンフォニー号に乗り込んだ。
 艦内音楽が、何故、シティエスケープなのか、書いてる人に問いただしたい。

「Good-Morning,Everybody! 今朝のソニックチャンネル5は、謎のダンシング集団に踊らされたスペースシップから中継するぜ!」
『ソニック、周囲に十分注意して!』
「OK!…あ、前方に不審な挙動のヤツがいる…ってなんだ、シャドウじゃないか?」

 無理矢理踊らされてる一般人の前で、よくよく知ったヤツが軽くステップを踏んでいる。
 なかなか信じられない光景だが、そうなのだから仕方がない。
 シャドウはソニックを見るなり、ビシッと人差し指を突き出してきた。

「…ボクの動きを記憶して、そのままそっくり返してみろ!カオスエメラルドのパワーが尽きたらお前の負けだ!…その気がなくても、」

「「踊りで勝負!!」」

「Let's Dance!」

(ダンスシーン、書けません!が、これだけは入れて!)
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シャドウ「チュ〜〜〜〜 チュウ!」
ソニック「チュ〜〜〜〜 チュウ!」
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 そのままそっくりトレースでひと踊りしてやると(そんなに難しくなかった)、シャドウは驚いたようにソニックを見る。何か様子がおかしい。ていうか、可笑しい。

「シャドウ?シャドウだよなあ?」
「ボクはシャドウ、踊り団を率いてこの世界の全てを踊らせる!それが、ボクに課せられた復讐!」
「…また、誰かに変なこと吹き込まれたな?やれやれ」



ここまで!



2009.06.27
バカっぽくて、これ以上やれるかどうか…wwwww




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ソニックで陰陽師パロ たなばた編



 しとしとと降り続く梅雨の長雨に都中がずぶ濡れて、気持ちまで水を吸った衣のように重くなっている。

 物忌みで三日も陰陽寮にこもってしまえば、次から次へと「日照り乞い」を頼む者が影霧…シャドウを訪れるので、遊び相手を失くしたソニックは退屈で仕方がない。


 主であるシャドウの目を盗んで、ふらりと御所へ出かける。

 ぬかるんだ泥道で衣を汚さないように建物の屋根を伝って走れば、庭園にある笹林のはずれで裳着(もぎ)も終えていない童女が一生懸命に竹を折ろうとしているのが目に入った。

 暇つぶしの遊びのついで。

 どうせ姿は見えないだろうと、童女が竹をしならせた時にソニックが手を添えた。細竹は、ぱき、と瑞々しい音を立てる。
 童女は驚いてあたりを見回した。すぐそばに立ってるソニックには気付かない。

 けれども。
 水色がかった雨滴が童女の指先に集い、虹色を伴ってソニックに注がれると、ほんの少しの重さを伴って、ソニックは童女の前にすっかり姿を現してしまった。

「あ、やっぱり。あなたが手伝ってくださったんですネ?ありがとうございます!」
「驚いたな。キミは水を操れるのかい?」
「イイエ。この子たちはオトモダチなんです」

 楽しそうに踊る水滴に、童女は幸せな笑みを向ける。
 今、この都で一番の笑顔の持ち主に会えた。
 ソニックも俄然楽しくなってくる。水滴と一緒に風を踊らせ巻き上げると、さらさらと笹の葉が揺れ遊ぶ。

「あなたはだあれ? 風の神様ですか?」
「んー、そうだった時もあったけど、今はお化けみたいなモンだ」
「ぜんぜん怖くありません。お手伝いしてくださったんだもの。そうだ、お礼をさせてください!」

 童女は折れた笹の端を肩に担ぐと、先の葉を引き摺らせながら屋敷の中へ駆けてゆく。途中、振り返ってソニックを招くように手を振った。

 このままついていくと、後でシャドウが怒りそうな予感がしたが、彼の使命は都を守ること、すなわち童女の笑顔も守ってやっていいだろう。そう曲解することにした。





 山と積まれていた依頼を几帳面にこなすと、湿った空気が達成感まで重くして。影霧は俯き加減で雨滴の吹き込む廊下を渡ってゆく。

 ふと、庭に下りるきざはしに、使役の子鬼が座っているのが見える。
 風を伝って響く口笛は、貴族の娘が幼いころによく歌うものだった。そう、鞠姫もよくその歌を影霧に聞かせてくれた。
 懐かしさに、疲れを忘れる。

「今日はどこへ行っていた」

 影霧が声をかけると、使役の子鬼、ソニックは色鮮やかな短冊が下がった笹を、目の前に高く掲げてニヤリと笑う。

「雲切り、しようぜ!」
「…日照り乞いは主上の裁可がなければ」
「今夜が何の日か、お前忘れてないか?」

 陰陽師が暦を忘れるわけがない。今宵は七夕だ。
 陰陽寮にいてはよく聞こえないけれど、御所や貴族の屋敷では賑やかな宴が催されているだろう。雨模様だけが無粋といえばそうなのだが。
 日照り乞いとなると、天の気まで動かす大仕掛けになってしまうが、使役の力を借りた雲切り程度なら影霧ひとりでも難しい術ではない。

「わかった。…ひとつ、聞く。その笹飾りは?」
「名前聞くの忘れたなあ…小さな女の子と一緒に願い事をしたんだ」
「短冊には何も書かれていないようだが」

 影霧の問いをよそに、ソニックは手にした笹飾りを中心に風を巻き起こし始めた。
 口笛は、彼特有の言葉に変えて優しく謡われる。

 ♪Twinkle there, Twinkle here... It shines stars!

 影霧の手が、笹を持つソニックの手を支えるように合わさると、風の力は勢いよく空へ駆け上がる。
 つむじ風よりは強く、竜巻よりずっと優しく、雨滴を巻きあげ、重い雲を散らし。

 やがて、明るい闇に金銀の砂子を撒いた空が現れる。


 さらさら、さら。


 笹飾りが微風に揺れて、その様は、暗闇に慣れた瞳に鮮やかに見えた。
 雲切りは巧くできたようだ。

「Thank you, Shadow... Thank you...」

 さらさらと、笹の葉が影霧の耳元で鳴って、柔らかな風に抱きしめられた。
 触れあうと直感が彼の思いを告げてくる。
 彼の、ソニックの願いは…。

「…僕にもキミが必要だ。だから、そばにいろよ、ソニック」
「Yes sir, I'm yours.」

 表情がよく見えないというのも時にはいい。こんな顔はソニックには見せられない、と、影霧は思う。



 ちらちら瞬く星たちが、ふたりの願いを聞き届けるかは、まだ先の話。



2009.07.07
栗姫ちゃん、出ちゃったwww
きっとソニックは栗姫ちゃんと約束したんだよ。七夕の夜は星空にするよ、って。

◇BLUE‐BLACK◆ popocoさんちの七夕限定トップ絵があまりにもツボだったんで、書いてしまったwww
いつも書かせてくださってありがとうございます。感謝。




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 頭部に受けた衝撃のせいで、ガクガク揺れる視界の中。
 同じように倒れていた、青が、地を這う腕を懸命に突っ張って立ち上がろうとする。

 立てよ、シャドウ

 薄い膜の向こう側にいるような声。余裕の笑みを浮かべる口元から、血の塊を吐き出して。
 空にあるものは、虚無。なにもない。そのくせ圧倒するような白灰色。

 立つんだ、シャドウ。おれたちは、こんなところで終わったりしない

 そうだ。僕には約束がある。
 マリアとの約束が。
 まだ、手が繋がっている、この足で立てる。たたかえる。
 とうの昔に無くしてしまった痛みは、やくそくを思えば熱く燃える。
 空から落ちた一滴の、青が、帰る場所を睨みつけている。

 キミに、聞きたいことがある

 微風が僕の頬を撫でたかと思うと、瞬く間に強風、烈風に変わる。その中心には金の輝き。
 キミに、聞きたいことがある。
 約束を持たないキミが、僕より強くある理由を。

 守らなきゃならない、なんて考えてないさ。ただ、俺は

 赤金色の瞳を鏡のように合わせ、僕を置いて空へ昇る。昇る。
 どこまでも昇ってゆき、小さな星になる。
 僕はキミを見つめ続ける。
 星は僕の瞳を焼く太陽に変わり、空は青く塗りつぶされた。

 キミに、言いたいこともある

 自由に対して支払う代償としては、こちらの額面が大きすぎるだろう。
 答えはない。
 僕の周りには、輝く7つの宝石だけが空からぽとりぽとりと落ちてきた。

2009.09.08
雑文。敵、不明。




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 暗い牢獄は、膝ほどの高さまで冷たい水が貼ってある。
 うずくまる者に声をかけるが、ぴくりとも動かない。
 電子ロックを叩き壊せば、けたたましいサイレンと赤色灯が地下一面を照らした。

「ソニック」

 動かない身体を持ち上げようとすると、腕は低く床に繋がれており、水にぬれた金属がさらに重みを増して感じる。

「ソニック!」

 冷たい水に座り込んだ身体は、その水よりも冷たい。頬を寄せてぬくもりを移すと、小さな呼吸が耳に届いた。
 薄く緑色の瞳が覗き、口元が僅かに動いた。

「カオス・スピア!」

 囚人を捕らえる鎖を断ち切った。破片がひとつ、壁に当たり金属音が響く。
 やっと自由になった彼を抱きしめる。二度と手放したくはない。
 なのに、朦朧とする意識の中、身をよじって再び水の中に落ちてゆく。

「ばか だ、な。 オレをおいて、にげ」
「確かにキミは最高の餌だ。ボクをおびきだす為の。このままキミを置いて逃げるくらいなら、死んだって構わない」
「いきて、ほ し  い  シャド…」

 水かさがみるみるうちに増えてくる。
 泳げる泳げないにかかわらずここにいれば二人とも溺死は間違いない。
 握りしめるカオスエメラルドはひとつ。これでどこまで飛べるか。

「オレは、ころされ ない。あしでまといは おいてって くれ」
「そんな保障がどこに…」
「行け、シャドウ! 奴らに屈するな! カオス・コントロール!」

 手の中に発生させた亜空間の通路に自らではなくシャドウを落としこむと、ソニックは気力を振り絞って、腰ほどの深さになった水の中に立ち上がる。
 いずれ、死体を確かめに来る者たちに、まだ生きていることを知らしめてやらなくてはならない。

「アイツを… そう かんたんに ころさせたり するもん か」


2009.09.29
雑文。思いつきで書いて、前後は全く考えていない。


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「いいんですよ、存じ上げております」

 長老の優しく労わる声に、働きづめに疲れ切ったソニックの、心を支えている糸がぷつんと切れた。
 薄暗い納屋に差し込む冬の頼りない陽光が、神の救いのようだった。

「俺は、この国を導きたかったんだ。こんなに歪んでしまった」
「ええ、あなた様はこんな貧しいお暮らしをなさったこともない、高貴なお方。いったいどんな輩がこのようなむごい仕打ちを?」

 涙ながらにソニックの荒れた手を握る、老人の手はガタガタと震えていた。

「ランスロット…いや、シャドウが、俺を王座から無理矢理引きずり下ろした!」
「あの方が…やはりシャドウ様がこの世界を救ってくださったのですね?」
「な、何を」
「お前を…この国を死の挽歌で満たしたアーサー王を、シャドウ様が罰してくださった!」

 救いだと、いつか救われるのではと願っていた夢が、悪夢に変わる。
 長老の手に強い力がこもる。狂ったような笑みにソニックは離れようとするけれど、驚愕しすぎて目を見開くことしかできなかった。
 ぐいと持ち上げられ、力の入らない体ごと、土間に叩きつけられる。

「アーサー王、お前のせいでこの村でも1年で半分が死んだんだ!昼夜ぶっ通しで働かされ、倒れれば殺される…その恐怖がお前にわかるか!?」
「そ、そのアーサー王は俺じゃないっ!今王座にいるあいつのせいで」
「まだ言うか、そのいやしい口が」

 藁打ち棒で何度も何度も殴られる。抵抗などできようもない。耐えて、生き延びなければ。
 そこに、騒ぎを聞きつけた、兎耳の少女が納屋の扉を大きくあけた。彼女も驚愕のあまり一瞬言葉をうしなって。

「…長老? 今の話、本当? その人がアーサー王だって」
「クリーム…本当だ」

 兎耳の少女はパッと身を翻し、村中に聞こえる声で叫んだ。

「アーサー王よ! ここにアーサー王がいるわ! 私のお父さんを殺した、みんなの大事な人を殺したアイツよ!」

 人々の駆けつける物音に、長老の表情もさっと青ざめた。この村に生かして置かれた理由を思ったのだ。が、今更だ。
 ギラギラと復讐の光を瞳に湛えた村人たちが次々とソニックを足蹴にし、すでに抵抗する気力もないというのに、体中に縄をかけられる。

「死刑だ!死刑だ!」
「殺してよ、お母さんと同じように、火あぶりにして!」
「どこかに剣は残ってないかい?この子に仕返しをさせてやろうよ!」
「岩をくくりつけて湖に落とそう」

 ぎゃあぎゃあと騒ぐ村人の間から、2頭の牛が現れた。牛を連れてきた男も、村人たちの表情も歓喜に変わる。
 そして、ソニックの片足ずつに結ばれた荒縄の端をそれぞれの牛の首に掛けた。

「どうだ? お前が一番好きだった殺し方だ。 同じやり方で死んでいったマリーナ様やパーシヴァル様が天国でお待ちだぞ?」
「俺は違う! 殺したのは俺じゃない! この国の在り方も、民の心も…ああああっやめ、やめろお!!」

 牛に足を引きずられ、真っ白な雪が薄く積もる広場まで転がされた。
 後ろ手に結ばれた縄に杭を打たれ、地面に固定される。
 足が、ゆっくり開いてゆく。
 鞭の高い音も、ソニックの悲鳴も、雪原に吸いこまれた。




2009.10.22
騎士なのか、十二国記パロなのか?






拍手の話はだいたい過去日記のサルベージwww
日付はサイトかミクシかどっちかが初出。


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