宝石と悪魔とお姫様のお話
むかしむかしあるところに。
美しいお姫様がいました。
しかしお姫様は突然の病に倒れ亡くなられてしまったのです。
お姫様の遺言により、棺は教会に納められ、毎夜ごとに兵士がひとり寝ずの番をすることになりました。
夜に教会に入った兵士は、朝になっても出てきません。ひとりとして帰ってきません。
寝ずの番をする兵士がシャドウという日。
彼は父親の形見であるカオスエメラルドを持って教会へ行きました。
そこに不思議な老人が現れました。
「祭壇の影に隠れていなさい。困った時には宝石にかけるまじないの呪文を唱えなさい」
シャドウは言われた通り祭壇の影に隠れ夜を待ちました。
すると、真夜中の鐘とともにお姫様が恐ろしい姿で甦ったのです。
「今日の晩飯はどこだ!兵士はどこだ!」
驚きましたが、じっと隠れていました。
教会を探し回るお姫様がシャドウを見つけようとした時、呪文をとなえました。
カオスコントロール。
輝く光が教会に満ち、お姫様は棺に戻りました。
朝になり教会から戻ってきたシャドウを見て王様は驚きました。そしてシャドウにもう一晩の寝ずの番を頼みました。
次の夜もシャドウは教会へ行くと、また老人が現れました。
「今夜は棺の真下に隠れておいで。エメラルドに祈りを忘れるでないぞ」
老人の言葉通り、シャドウはお姫様の棺の真下に隠れました。
真夜中の鐘にお姫様は甦り、嵐のような怒りを撒き散らします。
「兵士はどこだ! 昨日から何も食っておらぬ!」
赤い爪、赤い眼、勢いに任せ並んだ椅子を打ち壊してシャドウを探しています。見つかれば殺され食われてしまいます。
お姫様がシャドウの隠れている棺のそばまで戻り、下を覗きこもうとしました。必死で祈りを捧げます。
カオスコントロール。
真夜中が過ぎる鐘が鳴り、お姫様は棺の中に戻りました。
二日目の朝も無事に戻ってきたシャドウに、王様はもう一晩だけ、と寝ずの番を頼みました。
三日目の夜、教会の前には老人が待っていました。
「今夜が最後、告戒室に隠れていなさい。お姫様には悪魔がとりついていて、三日人間を食べなければ悪魔は死んでしまうのだ。さあ、勇気を出して行ってきなさい」
シャドウはカオスエメラルドを強く握りしめ、告戒室で夜を待ちました。
真夜中の鐘、教会の中は竜巻のように荒れ狂っています。中心には恐ろしいお姫様がいます。
「兵士はどこだ!隠れているのはわかっているぞ!どこだ、どこだ!」
お姫様、いえ、悪魔です。尖った爪に鋭い牙をむき出しにして、教会中を暴れまわります。
がしゃん、と告戒室の窓が建物の破片で割れてしまいました。シャドウが驚いて手の中のカオスエメラルドを離してしまいました。
宝石の落ちる音、シャドウの短い悲鳴に、悪魔が気づきました。告戒室のドアが叩き壊されます。
「ここに、いるのか!」
生臭い息、真っ黒な影。シャドウは急いでカオスエメラルドを拾い上げ、必死で呪文を唱えました。
カオスコントロール!
虹色の輝きが、カオスエメラルドから飛び出し、お姫様を包みこみました。
三日目の、真夜中を過ぎる鐘の音が鳴りました。
シャドウが棺に近づくと、その蓋が開き、金の髪のお姫様が涙を流して眠っていました。
「マリア?」
声をかけると、お姫様はゆっくりと青い瞳を開きます。ふわり、花が咲くように起き上がりました。
「ありがとう、シャドウ。ようやく、悪魔の呪縛から逃れることができました。あなたの勇気のおかげです」
翌朝。
お姫様の手を取って教会から出てきたシャドウに、王様から惜しみない感謝の言葉がかけられました。
後に、ふたりは結婚し、いつまでも幸せに暮らしました。とさ。
おしまい
てれ朝系のアニメ「怪談レストラン」を見ています。
なんてこたーない、児童書の話なんだけど、これがアニメだと大変萌えるwww
原作レイプしてすいませんでした。ごめんなさーい。
2009.10.27
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